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「国内ネットワーク仮想化/自動化プラットフォーム」シェア(2020年通年)

コロナ禍においてオンプレミスデータセンターやネットワークなどのIT投資が制限される中で、圧倒的なシェアを獲得し「一強独占」状態としたベンダーとは。

» 2021年09月14日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

 IDC Japanは2021年9月7日、国内ネットワーク仮想化/自動化プラットフォーム市場に関する2020年のベンダーシェアを発表した。

 同市場はSDN(Software-Defined Network)に代表されるネットワーク仮想化/自動化の主要構成要素で、コロナ禍においてIT投資の厳しい制限がある中で市場をリードする2社がクラウドシフトやネットワーク運用管理の効率化、高度化の需要を捉えて市場での地位を堅持し、圧倒的なシェアを獲得した。

 首位のベンダーは、コロナ禍においてオンプレミスデータセンターへの投資を保留する企業が相次ぐ中で「Amazon Web Services」(AWS)に代表されるパブリッククラウドで同社の環境を稼働する製品群でネットワーク仮想化/自動化プラットフォームの売上を伸ばし、プラス成長を維持した(図1)。NVO(Network Virtualization Overlay)ソフトウェア市場においては、71.8%という圧倒的なシェアを獲得した。

図1 国内NVOソフトウェア市場ベンダー別 売上額シェア(出典:IDCプレスリリースのWebサイト)

 もう1社はコントローラーアプライアンス市場において、8割を超えるシェアを獲得した(図2)。企業ネットワークにおいてもIT投資が制限される厳しい市場環境の中で、ネットワークの運用管理を省力化、効率化したい企業の需要を捉え、売上を伸ばした。

図2 国内コントローラーアプライアンス市場 ベンダー別 売上額シェア(出典:IDCプレスリリースのWebサイト)

 クラウドシフトや在宅勤務の常態化が進む「ネクストノーマル」(次の常態)において、ネットワーク運用管理者には、より高いネットワーク品質の維持と運用管理の省人化、省力化の両立が求められる。IDC Japan コミュニケーションズでグループマネージャーを務める草野賢一氏は「ネットワーク仮想化/自動化技術の活用は『Day 2』と呼ばれるネットワーク運用管理の効率化や高度化に移行しつつある。各ベンダーもDay 2オペレーション支援の強化に力を入れており、IDCも同戦略を支持する」と述べている。

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