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» 2021年07月26日 13時30分 公開

理不尽業務で多忙なコーセー情シスが実践した業務デジタル化の3ステップ

事業部門からの依頼や問い合わせ、定型業務と日常的に発生する非定型業務で多忙を極めるコーセーの情シス。こうした状況下であっても、スピーディーに社内のデジタル化を進められたという。同社が踏んだ3つのステップとは。

[土肥正弘,ドキュメント工房]
コーセー 進藤広輔氏

 化粧品の製造、販売で知られるコーセーは、コロナ禍によるテレワークシフトを機に、データの保存先をクラウドに変え、社内ネットワークの接続方法も標準化するなど、IT環境と運用ルールの整備を進めてきた。現在の出社率は約20%と、テレワーク中心のワークスタイルにシフトした。今でこそテレワークに最適化された環境を実現しているが、1年前の環境は現在とは真逆のものだった。

 1年前の同社は、従業員のクライアント環境はデスクトップPCが中心で、社内ネットワークの接続はもっぱら有線LAN経由だった。データはオンプレミスのストレージに保管し、テレワーク時はIP-VPNや広域イーサネットを経由して社内システムに接続していた。会議は集合、対面形式で、出社率は100%に近い状況だった。

 IT環境の変革を推進した中心人物が、2020年2月にコーセーに入社した進藤広輔氏だ。同氏はかつてアマゾン ウェブ サービス ジャパンなど大手ITベンダーで経験を積んだIT戦略のプロフェッショナルだ。コーセーのIT戦略立案の中心となった同氏が、コーセーのIT環境改革のプロセスを振り返り、語った。

DXの推進ステップ1「見る+聞く」

 進藤氏が最初に取り組んだのが、IT統括部門の実情把握だ。「見ること、聞くことに集中した」という同氏は、従業員の表情や振る舞い、仕事の内容や質を観察し、さらに従業員との1対1での対話を通じて、自己評価や現状への課題、不満、やってきたこととやりたいことを聞き出した。過去の経験上、「ここに一番時間をかけなければ課題解決ができない」と知っていたからだ。

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