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» 2021年07月12日 10時00分 公開

“脱VPN”で「運用負荷が高まるテレワーク」から脱却できたワケ

1人の担当者がプライバシーマークの認証資格管理、契約管理業務とシステム対応を兼務する、いわゆる“ワンオペ情シス”状態だった中小企業が、なぜスピーディーにテレワーク体制を構築できたのか。管理担当者が当時を語った。

[土肥正弘,ドキュメント工房]

 録音音声をテキスト化する「テープ起こし」「文字起こし」を事業とする東京反訳。現在は、音声データの受け取りから納品までをオンラインで対応している。

 同社は2020年4月の緊急事態宣言発令時に、スムーズに全従業員がテレワークに移行できたという。そこには同社のある“作戦”があった。1人が他の管理業務とシステム対応を兼務していたというが、その状況でもなぜスムーズにテレワークに移行できたのか。東京反訳の管理責任者である野上幸治氏がその裏側を語った。

旧来型のVDI方式の運用でワンオペ情シスではもう限界

 文字起こし作業の多くは、全国にいる約700人の契約ワーカーが作業に当たり、年間1万件以上の案件をこなしている。AI(人工知能)の教師データの作成や、オンライン会議の議事録作成、動画の字幕付けサービスなどにも取り組む。

 こうした案件はオンラインで取引して受注しているがIT部署はなく、同社管理部の野上氏が各種管理業務とシステム運用を兼務していた。2015年には、SIerの力を借りつつ、「Amazon Web Services」(AWS)に文字起こしサービスを運用する基幹システムを構築した。

 同社は女性比率が高いこともあり、育児や介護などのためにテレワークを希望する従業員が多く、2016年にVPNを導入し、自宅から基幹システムにアクセスするリモートデスクトップ方式のVDI(仮想デスクトップ)を利用してきた。しかしこの仕組みには2つの問題があった。

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