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» 2021年03月02日 09時00分 公開

2021年度のIT投資の内訳は? コスト削減よりも今企業が頭を抱えていること

本連載の最終回では、IT投資の増減の見込み、投資を予定している項目、興味、関心のある項目、勤務先における重要課題について尋ねた結果をまとめた。例年と比較して、企業の投資は何がどう変わろうとしているのか。

[岡垣智之,キーマンズネット]

 キーマンズネット編集部は2021年に注目すべきトピックスとして「セキュリティ」「SaaS」「テレワークインフラ」「従業員コミュニケーション」「オフィス」「デジタルスキル」「人事制度」の7つのトピックスを抽出し、読者調査を実施した(実施期間:2020年11月10日〜12月11日、有効回答数866件)。企業における2021年のIT投資意向と併せて調査結果を全8回でお届けする。

 番外編となる本連載最終回のテーマは「IT投資」だ。

調査サマリー

  • 2021年度におけるIT投資の増減は、「ほぼ同じ」が半数近く
  • IT投資の対象項目は、2020年と比較して2位、3位が入れ替わる
  • 勤務先における重要課題は「コスト削減」がトップ3圏外に

IT投資の増減に見る、企業の次の一手

 2020年に公開した前回の調査(調査期間:2019年11月22日〜12月20日)を振り返ると、IT部門の人手不足が一つの課題となった。それに関連して業務の効率化、自動化に関心が集まり、AI(人工知能)やRPA(Robotic Process Automation)などが注目の技術要素であった。また、2019年に施行された働き方改革関連法への対応も急務だった。

 この流れが続くと思いきや、2020年に入って間もなくしてコロナ禍が訪れ、状況は一変した。テレワークを迫られ、業務のオンラインシフト、組織のデジタル化が喫緊の課題となった。段階的に進めれば良いとされてきたことを一気に実行せざるを得なくなった。

 当初は早期の収束も期待されたが、それが困難となった今、企業は2021年度のIT投資をどう考えているのか。IT投資の増減や投資対象を基に、2020年の結果と比較しながら探っていく。

 まず、回答者の勤務先において2021年度のIT予算は2020年度と比べてどのように増減する見込みかを尋ねたところ、「分からない」を除くと、最も多かったのが「ほぼ同じ」で45.6%、「減額される」が15.4%、「増額される」は11.3%で、2020年と同様に横ばい状態が続くようだ。コロナ禍の影響を受けやすい業種、業態もあり、まだ各社で様子見の状況が続くとみられる。

2020年度と比較した2021年度のIT予算の増減(n=866)

投資対象の順位入れ替え戦、この1年で何がどう変わったか

 関連して、勤務先で投資を予定している項目について聞いた。17項目の中から選択式で回答を求めたところ(複数選択可)、1位は「社内IT基盤(サーバ/ストレージ/ネットワークなど)」で22.6%、2位が「セキュリティ対策」22.1%、3位が「テレワーク/モバイルワーク環境整備」で21.0%となった。これを2020年の結果と比較すると、1位は変わらずも、2位、3位に入っていた「クラウドIT基盤(IaaS/PaaSなど)」「業務の自動化(RPA/BPM/BRMSなど)」が上位3位から外れる結果となった。

勤務先で2021年度に投資を予定している主要17項目(n=866)

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