特集
» 2021年02月18日 07時00分 公開

企業におけるSaaSアプリの利用状況(2021年)/後編

コロナ禍において働き方の大きな変化が起きている。普及が進むSaaSは、本当にニューノーマルを支えているのか。活用企業の本音と課題、今後の見通しを探った。

[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2021年1月13〜29日にわたり、「SaaSアプリの利用状況に関するアンケート(2020年)」に関する調査を実施した。全回答者数106人のうち、情報システム部門と製造・生産部門が31.1%、営業・販売部門が13.2%、総務・人事が7.5%と続く内訳であった。

 後編では、SaaSアプリがどの程度ビジネスシーンに定着しているのか、本当に企業の業務効率化を支援できているのか、SaaSを活用する企業が今後をどう見据えているかと紹介する。

 なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

SaaSの定着率は「定着している」が多数派、ボトルネックは組織的課題

 まず、利用中のSaaSアプリがどのくらい現場に定着しているかを聞いたところ「ほぼ定着している」「十分に定着している」が合計87.1%と大多数で、「どちらかというと定着していない」「全く定着していない」は12.8%にとどまった(図1)。

社内のSaaSアプリは現場に定着していると思うか (図1)社内のSaaSアプリは現場に定着していると思うか

 「定着していない」と回答した理由には、人員のスキルやリテラシーに関する課題や、SaaSの仕様に関する不満の声が上がった。

  • 現場のPCスキルが不十分
  • 社内連絡は「Microsoft Teams」を使うよう呼び掛けているが、メールばかりに頼る社員が多い
  • 「システム」と聞くだけで使わない人が多い
  • オンプレミスのほうが早く、使いやすい

 現場に組織的課題が残っていたり、オンプレミスに慣れていたりする場合、投資に見合った十分な活用が難しいという側面が見えた。SaaSの導入を検討する際は従来のシステムをただ置き換えるだけではなく、現状の見直しや利用者のスキル向上、意識の改革なども視野に入れる必要があるだろう。

過半数が「業務効率化に効果あり」、ただし不満も

 SaaSアプリの導入効果を聞いたところ、業務効率が「非常に良くなった」(10.3%)と「やや良くなった」(55.1%)で合わせて65.4%となり、過半数の回答者がSaaSによる業務効率の改善を実感しているという結果が出た(図2)。

SaaSアプリ導入で業務効率は良くなったか (図2)SaaSアプリ導入で業務効率は良くなったか

 ネガティブな回答である「やや悪くなった」(3.8%)と「悪くなった」(2.6%)は合わせても1割に満たず、多くの組織がSaaSアプリ導入による業務効率向上の効果を感じていることが分かる。

 業務効率についてのフリーコメントには「良くなった」と「変わらない」「悪くなった」で、それぞれのエピソードが寄せられた。

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