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» 2021年02月17日 07時00分 公開

ナビタイムジャパン「社内システムをたった2人で運用」を実現したSlackのAPI連携テクとは

社内コミュニケーション基盤をメールから「Slack」に移行したナビタイムジャパン。社内では、人事システムや名刺管理、勤怠管理、ネットワーク管理など複数のSaaSを利用しているが、これらの社内システムの運用もSlackを使って簡素化したという。

[齋藤公二,インサイト合同会社]

 「経路探索エンジンの技術で、世界の産業に奉仕する」を経営理念に、総合ナビゲーションサービス「NAVITIME」を提供するナビタイムジャパン。NAVITIMEの月間ユニークユーザー数は5100万人(2018年9月)、有料会員数は約480万人(同)で、サービス企画から開発、サポート、デザインまでを全て自社内で完結させている。

 同社はコミュニケーション基盤をメールからSlackに移行し、API連携によって社内の業務システムからサーバ障害などの状況を全てSlackで確認できるようにしたという。ナビタイムジャパンの天野剛志氏(経営推進部)が軌跡を語った。

本稿は、「Why Slack? デジタルワークプレイスとしてのSlack」(主催:Slack Japan)におけるナビタイムジャパンの天野剛志氏による講演「Slackワークフロービルダーを活用したナビタイムジャパンの業務デジタル化」を基に、編集部で再構成した。


非エンジニアがSlackで業務を自動化、現場主導の業務工数削減

 ナビタイムジャンパンは、2019年7月にSlack向け乗換検索アプリ「NAVITIME for Slack」を発表し、Slackとの連携ツールの提供を開始した。2020年5月にはNAVITIME for Slackで駅の混雑予報の提供を始め、同年8月にはNAVITIME for Slackの乗換検索結果に電車混雑予測が表示可能になった。

 電車混雑予測は、Slackで「/navitime ○○駅の混雑情報」と入力すると、現在時刻から5時間後までの混雑予報を表示するもので、乗換検索アプリは同じく「/navitime ○○駅から△△駅」と入力すると経路探索が表示されるものだ。

 「ナビタイムジャンパン社内でSlackの導入を開始したのは2016年7月からで、2019年5月から『Slack プラスプラン』を利用しています。導入から4年半が経過し、社内や開発プロジェクトでのコミュニケーションはSlack中心になっています。同時にこの4年半は、Slackに情報を集約しコミュニケーションを行うことを意識してきました」(天野氏)

 Slackユーザーの数はゲストを含めて約1000ユーザー、1日当たりのポスト数は約1万3000件にも上る。天野氏はSlackの導入メリットとして「非エンジニアでも業務の自動化が可能になり、現場主導で運用工数を削減できた」ことを挙げる。具体的に、ワークフロービルダーやアプリを利用した運用事例を3つ紹介した。

 1つ目は、質問を受け付けるヘルプチャンネルだ。1つのチャンネルで、情シスや労務、総務、経理など全てのバックオフィス部門への質問ができ、ワークフロービルダーを設置することで、各部署への導線も確立した。非公開にしたい質問をプライベートチャンネルに遷移するなど、質問の秘匿性も確保している。

Slackのヘルプチャンネル(資料提供:ナビタイムジャパン)

 「これまで分散していた窓口が統一化され、質問の障壁が下がりました。また質問の可視化、ナレッジ化も進み、パブリックな場所で質問と回答を行うことでオープンな文化の醸成にも役立ちました」(天野氏)

 2つ目は、業者への自動発注だ。例えば、お弁当の定期発注業務では、「Google Forms」で収集した情報をスプレッドシート経由で業者を含めたチャンネルに自動送信する。

 3つ目は、勤怠連絡チャンネルだ。ワークフロービルダーを社内勤怠連絡で利用し、定型文入力の省力化を図っている。具体的には「出社遅延の連絡」「休日出勤の連絡」「外出の連絡」「休暇取得の連絡」「日報の投稿」「Web露出共有」などだ。

勤怠連絡チャンネル(資料提供:ナビタイムジャパン)

多数の社内システムを2人で運用できる体制にしたAPI連携ワザ

 Slackの利用が進む中で、社内システムもオンプレミスからクラウドへの移行を積極的に進めてきた。

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