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» 2020年12月08日 07時00分 公開

RPAの“魔法”は万能ではない? 検討企業の懸念と導入企業の不満

アンケート調査からRPAの導入実態を紹介する本連載第3回では、導入検討企業が抱えている懸念を導入企業の声と照らし合わせて紹介したい。

[キーマンズネット]

 RPA(Robotic Process Automation)は、定型的な入力作業などを自動化することで業務の生産性向上や省力化を実現する技術として注目を集めてきた。2020年、コロナ禍によって世界中の企業がイレギュラー対応に追われた中で、RPAの活用はどこまで進んだのか。

 本連載(全5回)では、キーマンズネット編集部とITmedia エンタープライズ編集部が合同で実施したアンケート調査(実施期間:2020年9月16日〜10月8日、有効回答数913件)を基に、RPAの導入率や導入の進み具合、得られた成果、導入しない理由など、企業におけるRPAの活用実態を解説する。

 回答者の業種は「情報・通信・IT」が36.9%、「製造業」が33.8%、「サービス業」が16.1%、「商社・小売り」が7.3%、「金融」が1.3%であった。企業規模は、従業員数「500人未満」の中小企業が43.8%、「500人以上1000人未満」の中堅企業が12.6%、「1000人以上」の大企業が39.9%という内訳だった。なお、グラフで使用している数値は、丸め誤差によって合計が100%にならない場合があるため、ご了承いただきたい。

図1 RPAの導入状況

導入したいけど……RPAに二の足を踏む理由

 第2回「「RPA安定稼働まで8カ月」にもん絶する企業も……トライアル企業、導入企業の超えられない“RPAの壁”とは?」では、企業規模別、業種別の導入状況や、導入における課題点や障壁を紹介した。大企業だけでなく中小企業においても導入意向が高いことが分かったが、実際に導入したいと考えている企業は今後どのように動くのだろうか。第3回となる本稿では、RPAの導入を検討している企業の今後の動向やRPAに求めているもの、導入企業の導入実態をまとめて紹介する。

 まず、RPAに「興味がある」「検討中」と回答した企業が実際にいつ行動に移そうと考えているのかを示したものが図2だ。

図2 RPAに「興味がある」「検討中」企業の具体的な検討時期

 図を見ると、導入企業の多くは「未定」で、次点に「1年以内」を考えている企業が多いことが分かった。さらに「2年以内」「6カ月以内」と続いた。RPAの導入を検討中の企業は、慎重な姿勢を見せている。

 導入を検討してはいるものの、なかなか時期が定まらない企業から寄せられたコメントを抜粋したものが以下だ。

  • 課題への改善目標、役割分担と責任者を決めれば導入できるが、経営陣が有効性、必要性を感じていないので、いつになるか不明
  • 対象業務の切り出しなどに時間がかかるから
  • コストが高く予算が取れない、費用対効果があるのか不明
  • 自力で無料開発できるほど手軽になればすぐにでも導入したいが価格が高い
  • 導入後に実際に運用ができるか定かではない

RPAという“魔法”は全ての企業には効かない

 RPAを導入したいが「時期は未定」という企業の多くは、コストの高さや費用対効果を課題視していることが分かった。実は、その「導入を悩む理由」は、既に導入済みの企業がRPAのデメリットと感じている点と一致する。

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