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» 2020年11月16日 07時00分 公開

「上司を好きになって」経営者から見た、これからの経理の在るべき姿とは

経理業務は高度化、複雑化し、人材に求められるスキルも上がっている。にも関わらず「経理の仕事は成果を見せづらく、評価されにくい」と感じる経理担当者は少なくない。業務をデジタル化して業務効率を改善した「次」に目指すべきなのは?

[柴佑佳,キーマンズネット]

 2020年10月22日、ロボットペイメント主催の「日本の経理をもっと自由に」カンファレンスの中で、経営者が「企業にとって必要な経理」を語るパネルディスカッションが開催された。バリューアップパートナーの大塚寿昭氏がモデレーターとして「経理の仕事は大変なのに評価されない」「成果が見せづらい」と感じている経理部門の声を紹介し、これからの経理の在るべき姿を探った。

 従来のアナログ業務をデジタル化して業務を効率化させた「その先」に経理部門はどう在るべきで、経理担当者は何を目指すべきなのだろうか。

登壇者

大塚寿昭氏(バリューアップパートナー代表取締役): 第一家電電器で23年間経理財務部門に所属。その後人材紹介会社を経て現在はCFOを中心とした管理部門人材の紹介に特化した事業を展開中。

太田博之氏(イントラスト執行役員 経営管理部長): 公認会計士として監査法人に勤務した後に事業会社に転職。国内外の株式市場への上場や市場変更の経験を持つ。

藤田利之氏(レアジョブ 副社長): スタートアップ企業のCFOや監査法人のIPO準備業務などを経験し、M&Aや事業再生などの案件に多数関与した経験を持つ。

経理は「お金を生まない、評価が低い」部署なのか?

バリューアップパートナー 大塚寿昭氏

大塚氏: 経理向けのアンケートを実施したところ、数ある部門の中でも経理の評価が低いと感じている声が上がりました。「業務効率を改善しても売り上げが伸びるわけでもなく、コストセンターだと思われている」という課題意識や、それを打破するために「通常の経理業務以外で会社に貢献したい、経理の価値を高めたい」といった声が出ています。

太田博之氏: 第一印象としては「ちょっと意外」です。経理の役割は営業など、それ以外の部門と同じくらい重要です。確かに業務としては数字の管理がメインになりますが、「経理意外の業務で貢献したい」ではなく経理業務はそれで十分企業に貢献しているのではないでしょうか。

藤田利之氏: 私自身は、同じように感じたことがあります。月次業務は「合っていて当たり前、間違っていると減点」という評価になりがちですし、頑張って作った月次資料が本当に経営に生かされているかどうかを疑問に感じていました。

 ただ、その後いろいろな会社を見てきたところ、成長している企業は経理の重要性をきちんと認識し、経理の数字に基づいて経営をしていました。「経営の勘」は今どき通用しないのだなと思います。しかし、社内の業務を回しているだけでは、評価される機会はなかなか無いかもしれません。それを理解してもらうための啓蒙活動は必要になるでしょう。

経理部門の問題意識(出典:大塚氏)

経理が評価されるために、何をするべきか

大塚氏: 20年前と比べると、経理の仕事はとても複雑で高度になっています。現場の方はすごい努力をして業務に付いて行っていますが、それを経営者が分かっているかは……未知ですね。

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