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» 2020年08月13日 07時00分 公開

勤怠管理システムの利用状況(2020年)/後編

テレワークで残業時間の管理はどう変化したのだろうか。現場からは上長や経営層のやり方に不満を抱く声、管理側からは現場の実態を把握できないという困惑の声が寄せられた。双方の溝は大きいようだ。

[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2020年7月10日〜7月29日にわたり「テレワークと勤怠管理システムの利用状況」(全回答者数103人)に関する調査を実施した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対策でテレワークに取り組む企業が増えてきている昨今、企業における勤怠管理の在り方に変化はあったのか。本稿では、勤怠管理システムの「導入状況」「満足度」などを2019年に実施した同様の調査と比較した形で分析する。

 前編では、テレワークで勤怠管理システムの利用がどう変化したかを取り上げた。後編となる本稿では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行以後の残業にフォーカスし「残業時間管理への対策有無」や「対策をしない理由」「残業時間と自社の勤怠管理方法についての課題」について取り上げる。

過半数の企業で“残業時間”の管理や抑制を強化

 前編では全体の9割でテレワークが実施されており、8割の企業で勤怠管理システムが導入されていることに触れ、その背景にCOVID-19対策や働き方改革関連法対応が影響しているものと予測した。そこで後編でも引き続き、情勢の変化に企業がどのような対応をしているのかをまとめる。

 はじめに、2020年の新型コロナウイルス流行以後、従業員の残業時間管理に対して何らかの工夫や対策をしているかどうかを尋ねたところ「対策している」が39.8%、「対策を検討中である」が14.6%、「何も実施していない」が45.6%となった(図1)。対策をしている企業と検討している企業をまとめると54.4%と過半数が残業時間の管理や抑制を強化したいと考えていることが分かった。

テレワークにおける残業時間の対策状況

 では、既に強化した企業は具体的にはどのような対策をしているのだろうか。フリーコメントで聞いたところ「テレワーク時は勤怠管理システム上は規定の就業時間通りに設定される。残業が発生し、PCログイン時間で把握した実態と乖離(かいり)があればエラーが表示される仕組みになっている」「従来の勤怠管理システムに加えて、在宅勤務申請と実施報告をすることで詳細な勤務管理を実施している」など、勤怠管理システムの機能を活用したり新たな運用ルールを制定したりすることで、柔軟な対応をしているようだ。

 その他にも「フレックス勤務のコアタイムをなくしてテレワークを組み合わせ、残業自体をなくした。人との接触も最小限にできている」のように働く時間や場所をうまく調整することで、従業員の感染リスクに配慮しながら残業時間対策を実施したり「事前申請以外の残業を不可とした」「基本的に残業禁止となっている。必要な場合は事前に上司の了承を得なければならない」のように、残業自体の抑制方針を決めたりとさまざまな対策が寄せられた。

「管理職の怠慢」「親会社の意向……」 テレワークでも進まぬ残業対策の実態

 一方、残業時間の管理や抑制につながる対策や工夫を実施していない企業は45.6%と半数近く存在する。その理由として最も多かったのは「テレワークとは関係なく、勤怠時間の上限時間管理に配慮している」や「裁量労働制を採用している上、企業文化として残業が少ないので、テレワークだからと取り扱いを考慮する必要がない」などの以前から残業時間抑制の対策を実施できているという声だった。

 ただ、一部の回答者からは進まない残業対策に上長や経営層に対して憤慨する声も寄せられた。具体的なコメントを紹介したい。

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