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» 2020年06月22日 08時00分 公開

SuccesFactorsとは何か HRMやHCMとの違い 人材マネジメントのトレンドまとめ

人材が集まる企業は何をしているのか。人手不足が問題視される中、企業と従業員あるいは求職者との関係は、これから大きく変わるかもしれない。企業が「人」と向き合うための新しい手法を理解しよう。

[齋藤公二,インサイト合同会社]

HXMはなぜ注目されるか、企業の「人」管理の考え方の変遷

 企業の人事労務管理や人材管理の分野で新しいトレンドが起こっている。「人的資源管理」はHRM(ヒューマンリソースマネジメント、人材資源管理)、「人材管理」はHCM(ヒューマンキャピタルマネジメント)という考え方をそれぞれ日本語で表現したものだ。

 1980年代に注目を集めたHRMはどちらかというと、ERPにおける「ヒト・モノ・カネ」の文脈で「ヒト」の管理に特化した機能を提供するものと考えるとイメージしやすいだろう。この中でもヒトそのものを経営資源として捉え、有限のリソースとして扱う考え方が特徴だ。採用や評価、報酬、人材開発などを取り扱う。このHRMの延長線上にタレントマネジメントという考え方がある。スキルや性格、経験などの特性を可視化して一元管理することで人材配置や育成プランを最適化できる。

 他方、2000年代以降に注目を集めたHCMは、ヒトそのものではなく人が持つ能力やスキルを「ヒューマンキャピタル」と捉え、ヒトの資本が最大化と組織の利益最大化を目指す考え方といえる。キャリアパスに基づいた個人の目標管理や資格取得状況なども組織として把握して経営に役立てつつ、個人の成長についても組織が把握して支援するアプローチも含まれる。

 今これらHRMやHCMの考え方をさらに発展させたHXM(ヒューマンエクスペリエンスマネジメント)を実践しようという動きが活発になりつつある。

 HXMは、従業員の体験やライフサイクルを考慮しながら、より人にフォーカスしてマネジメントしようという考え方が根底にある。従来のHRMやHCMには、人を企業にとっての重要な「資源」や「資産」として捉え、それらを適切にマネジメントしていくことで経営効率を高めようという狙いがあった。

 これに対し、HXMは、従業員が企業に入社して退職するまでのライフサイクル全体にわたって、従業員一人一人の「体験価値」を高めることを重視する。企業側の視点ではなく、従業員自身の視点を重視し、評価指針とする点が大きな違いだ。経営の効率だけでなく企業価値そのものを向上させようという考え方も、HRMやHCMではあまりなかった観点だろう。

 HXMが注目される背景には人材獲得競争の激化がある。先進国の多くが高齢化社会を迎え、生産年齢人口の減少すると考えられることから、あらゆるシーンで人材の不足が目立ち始めた。

 一方で人材も画一的なライフスタイルではなく、ライフステージに応じた就労形態を望むようになってきた。フリーランスでの契約や副業を望む場合もある。勤務形態は在宅、シフト、テレワークなどの要望もある。企業はこうした従業員の要望に対応できなければ人材をとどめておくことが難しいのだ。

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