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» 2020年03月12日 08時00分 公開

テレワーク環境の整備状況(2020年)/後編

防疫などを理由に全国の企業がかつてない規模で従業員のテレワークを実施しつつある。体験者に「現時点でのテレワーク業務の課題」を聞いてみたところ、設備やルール以外に、予想外の問題が生じていることが分かった。

[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2020年2月7〜21日にわたり「テレワーク環境の整備状況」に関する調査を実施した。全回答者数113人のうち、事業部門が49.6%、情報システム部門が33.6%、管理部門が13.3%、経営者・経営企画部門が3.5%といった内訳だった。

 前編では全体の約7割でテレワーク環境が整備されていることを取り上げた。だがその内訳をみると全社員が申請なしで“自由に実施できる”とした回答は15.9%にとどまった一方、部門や職種などによる制約があり、実施できる範囲が「限定的」とした割合は35.4%にのぼった。また、「テレワークテストの実施体験がある」とした回答者を対象に、「実際にテレワークを実施して理解した課題は何か」を尋ねたところ、テレワーク時の作業環境に課題があるとする意見が多数寄せられた。そこで、後編の今回はまず「業務で利用するデバイス」と「自宅で利用するデバイス」がどの程度違うかを確認。テレワーク実施時に使われることの多いコミュニケーションツール類がどの程度使われているかを確認した。また、テレワーク経験者の方には、ご自身の環境における現時点でのテレワーク業務の課題がどこにあるのかを聞いている。今回の結果からは、設備やルール以外にも、テレワークによる円滑な業務遂行の障壁となり得る課題が見える結果となった。

 なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

自宅にテレワークができる環境があるとは限らない

 今回の調査では「そもそも自宅に業務を実施できる環境があるのか」を確認すべく、オフィスだけでなく自宅で利用できるデバイスの種類を聞いた。

業務で利用するデバイス 図1 業務で利用するデバイス《クリックで拡大》
自宅で利用するデバイス 図2 自宅で利用するデバイス《クリックで拡大》

 業務で利用する環境は調査前の想定通りノートCPの割合が高い結果となったが、デスクトップPCの利用も一定数存在することが分かった。自宅で利用するデバイスではノートPCやタブレットデバイスが多く、自宅にPC環境を持たない回答者もいた。

 業務内容によってはそもそもテレワークができる環境が自宅に準備できないケースがあるようで、このような背景も一要因となりテレワークの適用範囲は制限せざるを得ないのだろう。

 この他、フリーコメントで寄せられた意見としては、業務端末をデスクトプPCからノートPCに入れ替え切れっておらず、個人利用のPCを持たないため、自宅で業務を追行する環境がそもそもない、とする意見もあった。PCの持ち帰りやBYODがそもそも成立しない環境のため、限られた範囲でしかテレワークが実現しないという状況もあるようだ。

テレワーク支援ツールは何が使われているか

 テレワーク実施に当たり、最も多く聞かれるのはコミュニケーション面での懸念だろう。チームメンバーや上司と物理的に距離が離れることで、ちょっとした質問や確認がしづらくなったり、認識の食い違いが出やすくなりはしないか、などの不安は従業員規模や業種、職種を問わず聞く問題だ。こうしたコミュニケーションの課題を解決するテレワーク支援ツール類はどの程度普及しただろうか。

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