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» 2020年03月05日 08時00分 公開

テレワーク環境の整備状況(2020年)/前編

有事の事業継続のために、あるいは公共衛生のために、従業員がオフィスに出勤せずに業務を遂行する際に有効とされる「テレワーク」。日本国内での感染症り患者の拡大を受けて多くの企業が対応に追われているところだが、実際にどの程度の環境が整備できているのだろうか。アンケートで生の声を集めた。

[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2020年2月7〜21日にわたり「テレワーク環境の整備状況」に関する調査を実施した。全回答者数113人のうち、事業部門が49.6%、情報システム部門が33.6%、管理部門が13.3%、経営者・経営企画部門が3.5%といった内訳であった。

 今回は、有事の際の「行動計画の有無」や「テレワーク実施状況」、テレワークテストの「実施有無」に「実施期間」などの調査結果を紹介する。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

「有事の行動計画があり、従業員も理解している」はたった4割

 日本国内での感染症り患者の拡大を受け、全国的に外出や集会を控えるように呼びかけられた。これを機に在宅勤務や時差出勤などの対応に追われた企業も少なくないだろう。

 災害時や伝染病流行時などの有事の際、事業や従業員を守る「行動計画」が事前に立てられているかどうかは企業対応の初動に大きく影響が出るところだ。

 そこで調査では緊急時の行動計画を策定しているか、行動計画を正しく理解できているかを聞いた。

 行動計画が「ない」「分からない」とした回答は26.6%だった。それ以外の7割の企業では行動計画が「ある」ことが分かった。ただし「ある」と回答した中でも、行動計画があることは知っているが「詳細は理解していない」とする回答者が半数近くに上った。実際に行動計画を策定そ、かつ従業員が詳細を理解できている状態にあるのは企業は全体の4割ほどと見られる(図1)。

災害発生時や伝染病流行時の行動計画の有無 図1 災害発生時や伝染病流行時の行動計画の有無

 具体的な事業継続計画としては「在宅勤務や自宅待機時の就業規則の策定」60.2%、「在宅勤務向けの環境整備」54.2%といった在宅勤務の体制構築から着手している企業が多い(図1)。一方、感染症などで業務にあたる人員の縮小時のリカバリー策として有効な「複数業務習得」(クロストレーニング)や「複数班による交代勤務体制」を整備・実施できている企業はごくわずかだった。

事業継続計画に関連する対策の実施状況 図2 事業継続計画に関連する対策の実施状況

7割の企業が環境を整備も全社訓練の経験は過半数がなし

 有事の在宅勤務体制構築に着手する企業が多いことが分かったが、テレワークについてはどの程度の体制が整っているだろうか。

 今回の調査では、69.0%と全体の約7割の企業がテレワークが実施できる体制を構築していることが分かった(図3)。

テレワーク実施状況 図3 テレワーク実施状況

 テレワークの実施範囲としては「申請すれば実施できるが適用は限定的」が19.5%と「申請すれば誰でも実施できる」17.7%を抑えてわずかながら最多となった。申請の有無を除いて全体を見ても、テレワークを誰もが実施できるとした割合は33.6%にとどまった。一方、部門や職種の制約によってテレワークを実施できる範囲が限定的とした回答は合わせて35.4%だった。

 では事前にテレワークの実施訓練はどの程度できているだろうか。

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