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» 2020年01月17日 19時00分 公開

組織コミュニケーションの実態が明らかに ビジネスチャットがイマイチ“盛り上がらない”ワケ

キーマンズネット読者1329人を対象に、組織におけるコミュニケーションスタイルについて尋ねた。ビジネスチャットが登場して久しいが、それらの利用はイマイチ盛り上がっていない。その理由とは。

[岡垣智之,キーマンズネット]

 キーマンズネット編集部では2020年に注目すべきトピックスとして「セキュリティ」「クラウド活用」「情報共有」「DX人材」「AI導入」「RPA」「働き方改革」の7つのトピックスを抽出し、読者調査を実施した(実施期間:2019年11月22日〜12月20日、有効回答数1329件)。企業における2020年のIT投資意向と併せて調査結果を全8回でお届けする。

 第3回のテーマは「情報共有」だ。

調査サマリー

  • 組織の主なコミュニケーション方法は「メールが中心」で63.5%
  • 64.1%が「ビジネスチャットは組織のメインコミュニケーションツールにならない」と回答
  • チャットツール浸透の障壁となるのは「企業文化」

 国内におけるメッセージツールの歴史を振り返ると、1997年頃から「AOL Instant Messenger」が使われ始め、その後「MSN Messenger Service」「Yahoo!メッセンジャー」と続き、徐々にリアルタイムコミュニケーションツールの利用が広まった。これらは初め、個人がプライベートなコミュニケーションをとるツールとして普及した。

 2003年には「Skype」が登場。その頃から企業は業務にリアルタイムコミュニケーションツールを取り入れ始めた。やがてビジネスコミュニケーションに「チャット」という選択肢が浸透し、ここ数年で組織におけるビジネスチャットツールの活用が急速に進んだ。普及と共にツールも進化を重ね、今では多くが音声通話やファイルの共有などの機能を備える。

 企業におけるコミュニケーションスタイルは電話からメールへ、そしてチャットツールへと変わりつつある。そのような中、組織におけるコミュニケーション方法、情報共有方法はどう変化したのだろうか。アンケート調査から実態を探る。

チャットが組織のコミュニケーションの中心にならないワケ

 まず、読者に対して勤務先でのビジネスコミュニケーションスタイルについて尋ねたところ、「メールが中心」が圧倒的に多く63.5%、次いで「電話、メールとチャットツールが同割合」が15.6%、「電話が中心」が13.6%で、「チャットが中心」と回答したのはわずか6.5%だった。新しいツールを活用したワークスタイル変革による組織内外でのコラボレーション推進が叫ばれる一方で、多くの企業がメールに依存している実態がうかがえた。

図1 勤務先のビジネスコミュニケーションスタイルについて

 次に、「チャットツールが中心」「電話、メールとチャットツールが同割合」と回答した層に対してチャットツールの利用状況を尋ねた。その結果、「全社統一のツールを利用している」が63.3%、「複数のツールを併用している」が35.4%となった。

図2 チャットツールの利用状況

 「複数のツールを併用している」と回答した層に対して利用しているツールの数について尋ねたところ、ボリュームゾーンは「2〜3つ」で90.4%、次いで「4つ」が3.8%となった。中には「5つ以上」と回答した層も3.8%存在した。複数のツールを併用する理由として、「社内外でツールを使い分けている」「利用するシーンや機能によってツールを使い分けている」といった事情や、「Office 365」や「G Suite」などオフィスツールに備わるチャットツールに加えて組織統一のツールを導入しているなどの可能性が考えられる。

図3 併用しているコミュニケーションツールの数

 本調査で、ビジネスコミュニケーションはメールによるやりとりが主だという結果が得られたが、チャットツールが企業のメインコミュニケーションツールに置き換わる可能性はあるのだろうか。そこを探るために、「今後ビジネスチャットツールを社内のメインコミュニケーションツールにする計画があるかどうか」を尋ねたところ、「ある」と回答したのは半数にも満たず35.9%、64.1%が「ない」と回答した。

図4 ビジネスチャットツールを社内のメインコミュニケーションツールにする計画があるかどうか

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