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» 2019年11月29日 08時00分 公開

PDCAを回して従業員の9割を“幸せ”にした中小企業の実録

オフィススペースの施行を手掛けるオカモトヤは、従業員が満足する働き方に変えるために、経営層がPDCAを回しながら各種施策に取り組んだ。

[笹田仁,キーマンズネット]
オカモトヤ 鈴木 美樹子氏

 オカモトヤは1912年に創業、2019年で107年目を迎える老舗企業だ。本社を港区虎ノ門に置き、周辺企業や官公庁への事務用品の販売を中核事業としていた。しかし、2008年のリーマンショックに続く世界同時不況の影響で業績は低迷、オフィスの内装デザインなどに注力するようになった。

 そこで働き方を見直すきっかけとなることが起こった。オフィスの移転やレイアウト変更は土日に実施されることが多く、従業員の休日出勤が増えていった。働き方や代休の取り方が課題に挙がるようになったとオカモトヤの鈴木 美樹子氏(専務取締役)は語る。

 さらに、数年前から従業員の間で身内の介護に関する不安の声も挙がるようになり、若手社員の定着が大きな課題となっていった。女性が働き続けられる環境など、「従業員みんなが楽しく働き続けることができる」環境を作るにはどうすれば良いかを会社として考える必要に迫られるようになったという。

本稿は、「進めよう!中小企業の『働き方改革』」(主催:厚生労働省)におけるオカモトヤによる講演を基に、編集部で再構成した。


経営層のトップダウンよりも第三者認証の取得が有効

 鈴木氏は、働き方改革に必要な各種制度の結成や運用は、第三者認証の取得を目指すと経営陣が従業員に宣言することで推進していったと語る。「経営陣からのトップダウンよりも第三者認証の取得を目指す方が効果がある」(鈴木氏)と考えてのことだったという。

 例えばオカモトヤは、厚生労働省が推進する「くるみん認定」を2018年度に取得した。これは、子育て支援の行動計画を策定しそこに定めた目標を達成、かつ一定の基準を満たした企業が取得できるものだ。オカモトヤの経営陣はこの認定を取得すると宣言し、定めた目標を達成したわけだ。

 それまでオカモトヤは、育児休暇については従業員それぞれの事情に合わせて対応していたが、くるみん認定を取得する過程で、育児休暇に関する規定を明文化する必要に迫られたという。介護休暇についても同様に規定を作成した。

 残業時間の管理にも着手した。かつては総務がタイムカードで管理していたため、営業の外回りに出ている社員にとっては不便な管理形態だった。そこで、勤怠管理システムを導入し、外出先からでもスマートフォンで打刻できるようにした。在宅勤務の従業員も、PCから出退勤を登録できるようにしたという。

 そして、残業時間の短縮を狙って毎週水曜日を「ノー残業デー」としているという。水曜日の朝には総務から全従業員に「今日はノー残業デーです」とメールを送り、上司の承認がない限りは残業禁止としている。

 しかし、休日出勤の代休については、従業員の多くは「休みづらい」と感じていた。そこで、管理職に5日間連続強制で休みを取らせるようにした。上司が休むと部下も休みやすくなるという効果を狙ったわけだ。オカモトヤでは5日間連続休暇の制度を作り、管理職から順次一般社員に広げ、休みやすい、休まなければならない環境を作ってきたという。

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