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» 2019年09月26日 08時00分 公開

RPAの導入状況(2019年)/後編

キーマンズネット会員を対象に、RPAの導入状況に関するアンケート調査を実施した。「RPAの導入効果」や「RPA導入時の障壁」が明らかになった。

[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2019年8月12日〜29日にわたり、「RPA(Robotic Process Automation)の導入状況に関する調査」を実施した。全回答者数115人のうち職種でみると、情報システム部門は34.8%、製造・生産部門が23.5%、営業企画・販売部門が10.4%、経営者・経営企画部門が6.1%と続き、業種ではIT関連外製造業が37.4%、IT製品関連業が32.2%、流通・サービス業全般が22.6%などと続く内訳であった。

 今回は「RPA導入プロジェクトをけん引している部署」や「RPA導入時の障壁」「RPAの導入効果」などを調査した。最近はRPAの失敗事例などが注目を集める傾向にあるが、調査結果ではRPAを導入している方の76.0%が「成果を挙げている」ことが明らかになった。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

利用部門でRPA導入は過去の話? “情シス部門”を中心に導入が約6割

 前編では企業におけるRPAの導入率が2018年と比較して約3倍の46.9%にまで伸びたことなどを取り上げ、導入企業における「RPAの適用業務」や「ツール選定時に重視するポイント」を明らかにした。

 後編ではまず、トライアルを含めてRPAを「導入済み」または「導入検討中」とした回答者に対し、パートナー企業にコンサルティングを依頼するかを聞いた。その結果、約4割の企業がコンサルティングを依頼している、あるいはする予定であると答えた。RPAの導入プロジェクトでは、対象業務やツールの選定、必要に応じて業務プロセスの分析、ロボットの開発や運用といったことを検討し、準備することが求められる。ユーザー企業だけで、失敗のリスクを排除しながら一連の作業に取り組むことは困難と判断するケースもあるのだろう。

 さらに、RPAを導入済みと答えた企業を対象に、RPAの導入をけん引する部門がどこかを聞いた。その結果「情報システム部」が61.1%、「RPA利用部門」が33.3%、「RPA推進部門」が16.7%と続いた(図1)。RPAが注目され始めた2017年頃は主にRPAを利用する現場のメンバーが中心となってプロジェクトを立ち上げ、導入するケースが多く取り上げられていた。しかし先行して導入した企業によってRPAのセキュリティや運用管理、内部統制といった課題が浮き彫りになり、あらためて情報システム部門が主体となって導入に関わる必要性が認知されてきたと考えられる。

図1 RPA導入プロジェクトをけん引している部署

RPAスキル人材の不足に運用ルールの策定……RPAの壁は?

 RPAを導入した企業は、どのような課題を抱えているのか。トライアルを含めてRPAを導入済みと答えた企業を対象に、トライアル時と本格展開時にそれぞれどのような障壁があったか、あるいはありそうかを聞いた。

 トライアル時の障壁は、「RPAロボットの開発スキルを持った人がいない」(61.1%)、「導入、開発費用」(25.9%)、「事前準備が面倒(業務の棚卸しなど)」(25.9%)、「導入成果の算出が難しい」(24.1%)、「自社ツールとRPAの連携が難しい」(22.2%)などが上位に挙がった(図2)。

 一方、RPAの本格展開時の障壁としては、「RPAロボットのスキルを持った人がいない」(48.1%)、「運用ルール・開発ルールの策定が困難」(31.5%)、「ロボットの管理が煩雑」(29.6%)、「ロボットが停止する」(25.9%)、「期待したROIが出ない」(24.1%)などが上位に挙がる結果となった(図3)。

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