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» 2019年09月06日 08時00分 公開

味の素が挑む10年越しの働き方改革、Boxの機能で実現したい最後の砦とは? (1/2)

長年の取り組みによって、年間の実労働時間を大幅に短縮した味の素。同社の働き方改革は、次なるフェーズに進む。Boxが担う役割とは。

[土肥正弘,ドキュメント工房]
2019年7月23日の「Box World Tour Tokyo 2019」に登壇した味の素 金田智久氏(グローバルコーポレート本部 シニアマネージャー 情報企画部 IT基盤グループ長)

 「働き方改革」を推進する味の素は、年間の実労働時間を大幅に短縮しながら1人当たりの生産性を向上させた。朝方勤務へのシフトや、ペーパーレス化といった個別の施策もそれぞれ効果を上げており、前者は「18時以降に帰宅する社員が4分の1程度に減少」、後者は「9割の紙書類の削減」という結果を出した。

 現在は「働き方改革2.0」を進めており、その中で「Box」が重要な役割を担うという。同社情報企画部の金田智久氏は、同社が実践してきた働き方改革とITツールの役割について語った。

実労働時間を減らした味の素、施策は?

 味の素は、2010年よりも前から働き方改革に取り組む。長年にわたって、経営主導のマネジメント改革と、従業員によるワークスタイル改革を両輪に、さまざまな施策を打ってきた。外部からも取り組みが評価され、日本健康会議「健康経営優良法人2018(大規模法人部門〜ホワイト500〜)」の認定を受けたり、日本テレワーク協会第18回テレワーク推進賞「会長賞」受賞したりといった実績を持つ。

 成果も上々だ。2015年時点で平均実労働時間を1976時間に短縮(同年の厚生労働省調査では、パートを除く一般労働者の年間平均総労働時間は2026時間)し、2016年度からは「働き方改革2.0」と呼ぶフェーズに移行。年間の平均実労働時間を1800時間にする目標の下、取り組みを進める。

 労働時間が減ると業務が進まないのではないかという疑問がわく。しかし、金田氏によれば労働時間が短縮しても従業員1人当たりの生産性は向上している。具体的にどのような施策を打っているのか。

所定労働時間の短縮と朝型勤務へのシフト

 2017年の4月以降、7時間35分だった所定労働時間を7時間15分に短縮した。基本給を下げずに20分短縮したため、約1万4000円相当の賃上げを実現した。

 さらに勤務時間を朝方にシフトするため、朝8時までに出社すれば朝食を提供し、夕方19時に強制消灯、水曜のノー残業デイには17時に消灯するルールを施行した。同時に、勤務時間を8時45分〜17時20分から8時15分〜16時30分にシフト。従業員の1日を「朝・昼・晩」から「朝・昼・夕・晩」のパターンに切り替え、夕方を自分のための自己研さんなどのために使える時間とした。この結果、18時以降に帰宅する社員は約半数から4分の1程度に減少した。

「どこでもオフィス」の展開、フリーアドレスとペーパーレスの推進

 2017年度から、週に1回出社すれば、どこで仕事してもよいというルールを施行した。申請は上司に前日までに伝えればよい。

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