連載
» 2019年06月25日 08時00分 公開

勤怠管理システムの選び方のポイントは? チャートで分かる最適な選択肢

紙のタイムカードをやめて勤怠管理システムを導入するとして、業務内容や従業員の好みも違う状況で何を選ぶのが最適でしょうか。現在の状況や従業員の勤務形態、持つ設備の状況によって最適な選択肢は異なります。チャートを織り交ぜ、検討時に注意するポイントを紹介していきます。

[鈴木真一,ネオレックス]

 本連載では紙のタイムカードから勤怠管理システムへ移行するメリットや、勤怠管理システムの種類を説明してきました。今回が最終回です。

 第1回では、紙のタイムカードから勤怠管理システムに移行するメリットを紹介しました。紙のタイムカードは、現在も多くの事業者に使われていますが、働き方改革で時間管理の適正化が求められていることから、従来よりも厳密な管理が必要になってきています。そのような中で、紙のタイムカードでは「できているようでできなかったこと」がどのくらいあるのか、あるいは勤怠管理システムへの移行で業務がどう変わるかを紹介しました。

 勤怠管理システム導入のハードルは以前に比べて低くなっており、小規模な事業者や、コンピュータに詳しくない人でも導入しやすくなっていることも紹介しました。

 第2回では、紙のタイムカードに代わる勤怠管理の製品を、以下の3つのカテゴリーに分け、それぞれの特徴を紹介しました。

  • 紙のタイムカード以外を用いるタイムレコーダー
  • タブレットにインストールするタイムレコーダーアプリ
  • クラウド勤怠管理システム

 今回はシリーズ最終回です。第2回で紹介したカテゴリーをさらに具体的に落とし込んで、「どのような事業者にどのカテゴリーの製品が適しているか」「各製品カテゴリーの中では、どのような観点で製品を選べばよいか」を見ていきます。

筆者紹介:鈴木真一

ネオレックス 開発チーム


20年にわたり勤怠管理システムを開発しているネオレックスの開発チームに所属。20万人以上が利用し、1000人以上規模の市場で国内トップシェアを誇るクラウド勤怠管理システム「バイバイタイムカード」および、1500社以上で導入されているiPad用タイムレコーダーアプリ「タブレットタイムレコーダー」の開発、コンサルティングに携わる。


 自社に合った製品カテゴリーを選ぶことは重要です。自社に合わない製品カテゴリーを選んでしまうと期待した効果が得られなかったり、使い続けられなかったりするためです。例えば複数拠点を統合管理したい場合にクラウド勤怠管理システム以外を採用してしまうと、遠隔地のデータの管理が大変になります。

 さらに同じカテゴリーの中でも何を選ぶべきかはいくつかの勘所がありますので、選び方のポイントも紹介していきます。

勤怠管理システムのカテゴリーの選び方

 ここからは、どのような事業者にどのカテゴリーの製品が適しているかを見ていきましょう。どのカテゴリーの製品を導入しても、紙のタイムカードより管理効率がよくなり、勤怠の情報を把握しやすくなることに変わりはありませんが、拠点の状況や現場のIT浸透度、業務内容や従業員の移動の有無によって、選ぶべき製品は大きく異なります。これを、シンプルなチャートで表すと図1のようになるでしょう。

図1 チャートで整理する勤怠管理システムの選び方

拠点Aに応援で出勤して拠点Bで退勤……、どう管理する?

 複数の拠点をまとめて管理したい場合はクラウド勤怠管理システムが最も適しています。月の途中で、拠点を問わずに従業員の勤怠や残業時間をチェックする用途にも適しているでしょう。利用者から見たときには、拠点が異なっていても1つのクラウドサービスで管理できるため、忙しい部署に応援に行ったり、何らかの業務で一時的に他の拠点で勤務するような場合も効率良く集計できます。

 他の製品カテゴリーの場合、月の途中で遠隔地の勤怠を確認、編集、出力したい場合、メールなどの手段でデータを送ってもらう必要があります。日によって打刻する拠点が変わったり、出勤と退勤で拠点が異なる従業員がいる場合にも対応できません。日々の勤怠が各拠点内で完結するならば、クラウド勤怠管理システム以外を選択しても大丈夫でしょう。

「紙のタイムカード」の感覚を重視する現場には……?

 現場の従業員に年配の方が多い場合などで、タブレット端末への拒絶感が強い場合は「紙のタイムカード以外を用いるタイムレコーダー」がいいでしょう。従来のタイムレコーダーと操作感が似ており、勤怠管理システムを使ったことがない人にもなじみやすいからです。この場合も打刻の操作などは「紙」に近いかも知れませんが、記録はデータ化できますから、打刻後の管理は効率良く行えるようになるでしょう。

タブレット端末を利用できる組織は、より低コストな「アプリ」も

 現場の従業員にタブレット端末への拒絶感がないのであれば、いっそ「タイムレコーダーアプリ」を選択する方法が考えられます。既にタブレット端末を導入してレジアプリや予約管理アプリなどを使っている場合は、そのタブレットをそのまま勤怠管理に流用できますから、設備コスト削減の面でも効率的です。店舗などの機器を置くスペースを多く取れない場合にもタブレットは有効でしょう。

「クラウド勤怠管理」「タイムレコーダー」「タイムレコーダーアプリ」それぞれの製品選定のポイントは?

 ここからは、各カテゴリー内でどのような観点で製品を選べばよいかを紹介します。選び方のポイントは以下の4点です。

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