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Nutanix Acropolisにもネイティブ対応、Windows ServerのEoS対策も視野にデータ保護を強化したArcserve新版

Arcserve Japanはサーバ向けのバックアップツール2製品の出荷を開始した。イメージバックアップツールのUDP 7.0と、レプリケーションツールのRHA 18.0で、Windows Server 2019など最新のOSに対応した。

» 2019年05月08日 08時00分 公開
[キーマンズネット]

 arcserve Japanは2019年5月7日、統合バックアップツールの最新版2製品の出荷を開始した。「Arcserve Unified Data Protection 7.0」(UDP 7.0)と「Arcserve Replication and High Availability 18.0」(RHA 18.0)で、前者はHDD全体を丸ごとバックアップするツール、後者は冗長構成を採っている複数のサーバ間でファイルを複製するツールだ。

 UDP 7.0の主な強化点は、「Windows Server 2019」や「Red Hat Enterprise Linux 7.6」「Debian Linux 9.6」に加え、Nutanixのハイパーバイザー「Nutanix Acropolis Hypervisor」など、最新のOSやプラットフォームに対応したこと。

Arcserve UDPのWebサイトにはNutanixの認定ロゴも

 古いOSやプラットフォームの中には、Windows Server 2008のようにベンダーのサポート終了期日が迫るものがある。安全にシステムを運用し続けるには期日までに何らかのシステム移行が必要だが、移行作業は大きな負担がかかる。arcserve JapanではUDPの特長の1つであるP2V(物理サーバから仮想サーバへの移行)やV2V(仮想サーバから仮想サーバへの移行)といった機能によって最新の環境に移行できる点を強みとする。

 最新版はNutanix Acropolis Hypervisorにネイティブ対応した。これによりNutanix環境でも「VMware vSphere」や「Microsoft Hyper-V」と同様にエージェントを使わずにバックアップできるようになった。UDPの特徴的な機能である「インスタントVM」や「仮想スタンバイ」新版でも提供される。インスタントVMはバックアップした仮想マシンイメージを直接起動させる機能を指す。仮想スタンバイは、バックアップ時にリカバリーのテストを実行しておくことでバックアップデータの健全性を保ち、障害発生時にはリカバリー済みの仮想マシンを起動させる。いずれも障害発生時にサービス再開までの時間を短縮する際に有効だ。

 UDP 7.0ではさらに「Office 365」データの保護機能も強化した。従来の「Exchange Online」や「SharePoint Online」に加えて「OneDrive for Business」も保護対象とした。arcserve Japanでは、増分バックアップと重複排除機能によって、クラウドストレージの運用コストを抑制できるとしている。

 一方のRHA 18.0は、ファイル/フォルダや、データベースなどのアプリケーションのデータに加え、新たにOSも含めたシステム全体を丸ごとレプリケーションできるようにした。OSやアプリケーションなどの設定をそのまま複製先のサーバに引き継げる。また、Windows Server 2019や、Hyper-Vの「CSV」(Cluster Shared Volumes)に対応した。

 価格は、Arcserve UDP 7.0が10万円から(税別、1年間の保守サポートを含む)。Arcserve RHA 18.0が9万8000円から(同)。

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