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働き方改革関連法への対応状況(2019年)/後編IT担当者300 人に聞きました(1/3 ページ)

働き方改革関連法対策、皆はどう感じているのか。自由回答で出てきたのは、業務効率化や制度改革なしの残業規制への不安を訴える意見や、対策に未着手の中小企業の困惑の声だ。

» 2019年04月11日 08時00分 公開
[キーマンズネット]

 キーマンズネットは2019年3月1〜15日にわたり「働き方改革関連法への対応状況」に関するアンケートを実施した。全回答者数186人のうち、情報システム部門が40.3%、製造・生産部門が17.2%、営業・販売部門が6.5%、経営者・経営企画部門が4.3%といった内訳であった。

 調査では、2019年4月1日に施行された「働き方改革関連法」への対応状況、検討中の施策などにについての調査結果を紹介する。制度変更やITツール活用だけでなく周辺サービスに対する一般企業の対応が進む状況が分かる結果となった。なお、グラフ内で使用している合計値と合計欄の値が丸め誤差により一致しない場合があるので、事前にご了承いただきたい。

働き方改革関連法の対策、実施済み1位は「ノー残業デー」、これから実施予定なのは?

 前編では、いわゆる「働き方改革関連法」について、全体ので79.0%が「内容を理解している」と回答した一方で、80.1%が「対策方法をあまり知らない」と回答しており、2019年4月の施行直前前の調査にもかかわらず、対策方法を理解しない状況が明らかになった。

 ただし、法対応か否かについて回答者の多くが認識していないものの、各社とも何らかの就労環境の改革や改善を行っている状況も見て取れる結果となった。

 何らかの「働き方改革関連法」に関連した対策を、項目別に実施あるいは実施する予定があるかを尋ねたところ、「実施済み」では「ノー残業デーの設定」57.0%、「フレックスタイム制度の導入」55.0%の順で多く、次いで「テレワーク制度の拡充」30.2%、「休暇制度の新設」25.5%、「雇用契約の見直し/給与体系の変更」20.1%と続いた。

 「実施予定」では「雇用契約の見直し/給与体系の変更」20.8%、「テレワーク制度の拡充」17.4%、「従業員の補充」16.8%、「人事評価制度の変更」16.1%、「休暇制度の新設」10.1%と続く結果となった(図1)。

図1 「働き方改革関連法」に関連した対策の実施有無 図1 「働き方改革関連法」に関連した対策の実施有無《クリックで拡大》

 実施済み、実施予定を合わせても雇用契約や給与体系の変更を実施する企業、テレワーク制度を拡充する企業は全体の4割ほどにとどまった。

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