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» 2019年03月08日 10時00分 公開

ROIは560%、事務職20人減でも残業ゼロに――昭和リースのRPA導入、現場では何が起きていた?

RPAで「ROI 560%」を実現した昭和リース。バックオフィスの人員を減らしながら、残業もゼロにした同社がBlue Prismのイベントで講演。完全に内製しているプロジェクトの裏側と成功のポイントを語った。

[溝田萌里,キーマンズネット]

 システム導入にROI(投資対効果)の議論は欠かせないが、効果をうまく数値化できずに悩むケースもあるのではないか。最近、注目を集めるRPAは効果を「削減時間」で表す場合が多いが、具体的な金額ベースで計算し、「560%の費用対効果を出した」と公言した企業がある。

 総合リース業を営む昭和リースは、バックオフィスの効率化を目指し、年間約2万時間分の作業をRPAに代替させた。ROIにして560%という成果を出しただけでなく、バックオフィスから約20人を営業に異動させた上で、定時退社を実現している。

 さらに同社は、4人の従業員でRPAの開発と運用を内製化している。RPAでよくある「開発が難しく、教育コストがかかる」「エラーが発生してRPAが止まる」などの課題もクリアしているという。どのように、導入プロジェクトを進めたのか。

バックオフィスを縮小するため、「事務職」そのものを廃止

昭和リース 藤本裕哉氏。Blue Prismのイベント「RPA・デジタルワークフォースカンファレンス2019」に登壇した

 昭和リースが、RPAの導入に着手したのは2017年のこと。「リース会社である当社は営業の強化が重要な課題。RPAはその1つの手段だ」と同社 オペレーション企画管理部 部長の藤本裕哉氏は述べる。

 営業力強化のため、まずバックオフィス業務専門であった「事務職」という職制を廃止し、誰もが営業になれる環境を整えた。その上で、業務を平準化し、RPAによって効率化することで、徐々に人員を営業側にシフトする計画を立てた。営業の業務についても、「見積もり」や「提案」などステップごとにバラバラだったシステムを統合し、効率化を図ったという。

昭和リースが「Blue Prism」を選んだ理由

 同社のRPAの導入プロジェクトは2017年の11月ごろに本格始動した。PoC(概念実証)の段階では、2つの製品を比較した。藤本氏によれば、製品を選ぶ際には「業務システムとのスムーズな連携」「ライセンス体系」「管理の工数」の3つがポイントになるという。

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