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» 2019年03月01日 10時00分 公開

分かったつもり? AI画像認識:AIが育たない、実用化できない――その致命的な理由 (1/2)

AIは誰が育てるの?―−それは導入したあなた自身です。その理由は? さらに、AI画像認識の精度ばかりを気にして、見落としてしまうある重要な事項についてお話します。

[中尾雅俊, 矢嶋 博,パナソニック ソリューションテクノロジー]

監修:中尾雅俊

パナソニック ソリューションテクノロジー AI・アナリティクス部ソリューション推進課 主事

2017年にNVIDIAとの協業を担当したことを皮切りに、AI・データ分析中心の業務を推進。初期投資や導入リスクが大きい、「人工知能の現場導入で失敗させない」活動としてセミナー講演など多数実施。受講者からは、「AIがよく理解できた」「そんなノウハウを話しても良いの」と心配されるほど。最近の趣味は実用を兼ねたDIYや果樹菜園など。

監修:矢嶋 博

パナソニック ソリューションテクノロジー 産業IoTSI部ソリューション推進課 係長

製造業向け「AI画像認識ソリューション」のSEとして、営業支援やPoC推進を担当。ソフトウェア開発からITインフラ構築まで、これまでの幅広い経験を生かし、AI画像認識システムの提案から導入、AI学習トレーニングまでを手掛けている。趣味の風景や家族写真撮影に加え、学習用画像収集をライフワークにしている。

 AIへの過度の期待や誤認識を指摘しながら、AI画像認識の導入や活用を成功へと導くためのポイントを紹介する本連載。最初のテーマとして、AI画像認識の導入を巡り、企業が陥りやすいミスジャッジを紹介してきました。

         よくあるミスジャッジ
ミスジャッジ(1) AIなら何でもできると思い込む
ミスジャッジ(2) AI画像認識で人件費が削減できると思い込む
ミスジャッジ(3) 画像データ収集の当てなくAI画像認識の導入を決める
ミスジャッジ(4) 頭脳の発育を外部ベンダー任せにする
ミスジャッジ(5) のちのシステム化の構想なくAI画像認識の導入を決める

 これら5つのミスジャッジのうち「頭脳の発育を外部ベンダー任せにする」「のちのシステム化の構想なくAI画像認識の導入を決める」というトピックについて説明します。

ミスジャッジ(4)頭脳の発育を外部ベンダー任せにする

 前回は、どのような画像を撮影し、AIに対象物を認識させるのか(どのような頭脳を生成するか)ということに関して議論しました。今度は、生成した頭脳をいかに育てるか、そのポイントを紹介します。

 AIの発育を巡り、製造企業が陥りやすい間違いとして、「発育の作業を全て外部のベンダーに委ねてしまうこと」が挙げられます。

 実のところ、外部のベンダーは、ユーザー企業のために画像認識の頭脳をどう育てるのが正しいのか、初期導入の頭脳の不足ポイントがどこにあるかを正確に分かっていません。

 従来の業務システム開発では、開発を委託されたシステムベンダーの担当者が、顧客企業の現場に入り込み、業務の内容や運用の内容および方法を詳細に調べ上げます。それらを把握した上で、顧客企業に適したシステムを設計し、そこから開発に着手するという手順が踏まれてきました。

 AI導入に際しても類似した部分はあるのですが、ディープラーニングを使った画像認識に関しては従来のシステム開発とは根本的に異なる部分があります。

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