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» 2019年02月07日 08時00分 公開

IT担当者300人に聞きました:ワークフローツールの導入状況(2019年)/前編 (2/2)

[キーマンズネット]
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導入目的は業務効率化にペーパーレス、内部統制対応など……BPMとしての使用も

 ではワークフローツール導入の目的はどうだろうか。導入済みおよび導入予定者に導入の目的として当てはまるものを聞いたところ(複数選択可)、「業務の効率化」68.9%、「文書の電子化(ペーパーレス化)」61.3%、「手続きの迅速化」60.9%の3つが半数を超える結果となった(図2)。

 他にも内部統制対応や作業証跡の保管といった法規制への対応を見越して導入するケースも少なくない。また申請や承認業務にとどまらず、業務プロセス自体をモニタリングし、迅速に組み替えることで業務全体の効率化を図るBPM(Business Process Management)の一環としての導入も進む様子が見て取れた。

 ワークフローツールを導入する際に重視するポイントについて聞いたところ「操作性の良さ」が70.6%、「導入コスト・運用コスト」が63.0%と上位を占め、次いで「安定性・可用性」が42.1%、「他システムとの親和性」37.9%、「帳票設計が容易」31.9%などが続いた。この傾向は今後導入する際に重視するポイントも同様だった。

図2 ワークフローツールの導入目的 図2 ワークフローツールの導入目的

不満はある……でも使い続ける企業

 ワークフローツールはリプレース検討割合が高くはない。先に挙げた通り、回答者全体に占める導入率は71.1%だが、その内リプレースを検討する割合は20.3%程度だ。

 この数値だけを見ると、ワークフローツール導入企業は現在利用するツールへの満足度が高いためにリプレースを検討する必要がないように見える。

 ところが、ワークフロー導入済み企業に、実際に現在利用中のワークフローツールへの満足度を聞いてみると「とても満足」と「まあ満足」を合算した満足度が57.6%に留

とどまり、「やや不満」「とても不満」とした回答は42.4%だった(図3)。

 ここから、既存ワークフローツールに不満とする回答者の中で、具体的なリプレースを検討する企業の割合は半数程度で、残り半数は不満を抱きつつも利用し続けていることが推察できる。

図3 満足度 図3 満足度

潜在的な不満は「同じ入力」「古い」

 では具体的にどのような点に不満を感じているのだろうか。

 「不満」と回答した方に理由を尋ねたところ、「システム間連携がなく、同じ入力を何度も行う必要がある」「業務によって使用するワークフローツールが違う」「ワークフローを使用している範囲が限定的で扱いきれていない」といった個別業務ごとにツールを利用しているため全体効率化が進められていないといった点が挙げられた。

 他にも「最終承認まで時間がかかる」「無駄な承認が多い」「電子承認しているのに紙申請も併用しており、二重の手間がかかる」など運用上の問題も多く挙がった。

 ツール自体への不満としては「パフォーマンスが悪く操作しづらい」「インタフェースが古いため直感的に利用できない」といった声が多く寄せられた。

 「社外から使えず、情報共有にならない」といった指摘は、ワークフローツールに限らず、外部から安全にアクセスする方法が用意されていないツール全般の問題だ。昨今の働き方改革やリモートワーク普及と相まって、「使いにくさ」が際立つ形になったものと考えられる。先に言及した「承認に時間がかかる」という指摘の一部は社外や出先から承認できないことによる処理の遅れも一定数含まれるものと考えられる。パフォーマンスやUIの問題については、リプレースでしか改善を望めないところだが、ここで挙げた社外からのアクセス性に関する不満は、VPN接続や仮想デスクトップ、クラウドサービスを併用した運用形態など、システムリプレース以外の解決策も検討できるだろう。

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