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» 2018年09月18日 10時00分 公開

AIが学生を審査? “採用”に踏み込む最新のAIサービスIT導入完全ガイド(4/4 ページ)

[吉村哲樹,オフィスティーワイ]
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学歴データはもういらない……AI面接サービス「SHaiN」

 現在HRテックの主たる用途は、既に挙げたエントリーシートなどをはじめとする一次選考の効率化であり、これを通過した応募者の面接は人手で行うのが一般的だ。しかし早くも、この面接をAIで行うソリューションが登場した。

 例えば、タレントアンドアセスメントが提供する「SHaiN」は、AIが面接官となって採用の一次面接を人に代わって行うものだ。応募者はスマホにアプリをインストールし、好きな時間にアプリを立ち上げて、スマホの画面を通じてAIとの面接を行う。

 「SHaiN」による面接は、単に「挫折を乗り越えた経験はあるか」といった決められた質問を順番に投げかけるだけではなく、タレントアンドアセスメントが独自に開発した「戦略採用メソッド」をベースにプログラミングされたAIが回答に応じて質問内容を変えていく。例えば、挫折した経験があるならば「なぜそれを乗り越えなければならないと思ったのか」「どのように乗り越えたのか」といった、過去の経験を深掘りする質問が繰り出される。なお、応募者の面接時間は40〜60分程度となることが多い。

 ヒアリング内容はAIによってテキスト化され、タレントアセスメントの評価スタッフが、学生の回答内容や、面接を受ける態度、面接にかかった時間などを基に、詳細な評価レポートを作成する。ちなみに、「SHaiN」では学歴のデータなどを一切収集しない。レポートでは、「バイタリティ」「対人影響力」「感受性」といった11の項目ごとに点数が表示され、その根拠となる回答内容や、面接態度の観察結果などが添えられる。

AI面接評価レポート 図4-1 AI面接評価レポート(出典:タレントアンドアセスメント)※面接評価レポートを一部抜粋。
AI面接評価レポート 図4-2 AI面接評価レポート(出典:タレントアンドアセスメント)※面接評価レポートを一部抜粋。

 採用担当者は、あらかじめ「全ての資質が平均点以上であること」「特定の資質が基準点を超えていること」といった指針を設定しておけば、このレポートのデータを基に、応募者のスクリーニングを行える。面接の数をこなさなければならない採用担当者は、一次面接のために多くの時間を割く必要がなくなり、二次面接以降、応募者の動機付けや自社の社風、文化に合っているかなどを確認することに時間や労力を注げるようになる。さらに一次面接の内容を深掘りするという用途で評価レポートを活用することも可能だ。また、ホテルなどの面接場所を確保する手間やコストを省くメリットもある。

 以上、企業が人材を採用する際に活用できる具体的なサービスを挙げた。「採用×AI」はまだ新しい分野であり、その評価も定まってはいないが、これから企業にとって重要な要素であることは間違いない。

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