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部分導入か全体導入か、カスタマイズは必要か? クラウドERP導入前に確認すべきポイントを整理IT導入完全ガイド(3/3 ページ)

» 2018年07月23日 10時00分 公開
[吉村哲樹オフィスティーワイ]
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先端技術を取り入れたERPを視野に入れる

 「いよいよERPもクラウド移行が本格化か?今どきの『クラウドERP』の最新事情と導入ポイント」でも紹介した通り、最近のクラウドERPの中には、AIやビッグデータを組み込んだ「次世代ERP」と称す製品も出ており、長らく大きな技術革新がなかったERP市場に新たな価値を持つ製品が登場している。ERPに高度な機能を求める場合は、このような先端技術が取り入れられているかどうかも重要な選定ポイントとなる。

 例えばワークスアプリケーションズが提供するSaaS型ERP製品「HUE」は、ユーザーの操作履歴データをAIで分析し、ユーザーが行おうとする操作を先回りしてサジェストする機能を実装する(図4)。今後はAI機能をさらに強化し、将来的にはさらなる高度な分析や予測機能を実装する予定だという。

「HUE」ではAIにより交通費精算の際、出発地を入力すると過去の精算履歴から経路をサジェスト 図4 「HUE」ではAIにより交通費精算の際、出発地を入力すると過去の精算履歴から経路をサジェスト(資料提供:ワークスアプリケーションズ)

 同社以外にも、現在、ERPベンダーがこぞってAIやIoTといった技術とクラウドERPとの連携に乗り出している。オラクルでは既にAIやIoTプラットフォームとOracle ERP Cloudが連携し(図5)、SAPも「SAP Leonardo」というブランドでAIやIoT、ブロックチェーンといった先端技術を同社のERPソリューションに取り込みつつある。

IoTとバックオフィスとのプロセス連携が可能 図5 IoTとバックオフィスとのプロセス連携が可能(資料提供:日本オラクル)

 中長期的には、このような技術の活用が企業の競争力を大きく左右する可能性もあるため、このようなビジョンも持った上でクラウドERPの選定に臨みたい。

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