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» 2018年06月27日 10時00分 公開

すご腕アナリスト市場予測:米国のイベントに見る、海外ブロックチェーン事情 (1/4)

2018年5月に開催されたブロックチェーン関連カンファレンス「Consensus 2018」で分かったブロックチェーンの最新動向を紹介する。

[亀津敦,野村総合研究所]

アナリストプロフィール

亀津 敦(Atsushi Kametsu):野村総合研究所 デジタル基盤開発部 リサーチ&ナビゲートグループ 上級研究員

1996年東京大学経済学部卒業後、精密機器メーカーの情報システム部門、経営企画部門勤務を経て、2000年に野村総合研究所に入社。以降一貫しITアナリストとして先進技術動向の調査に従事。専門はナレッジマネジメント、ビジネスインテリジェンスなど情報系システムと、IoTやウェアラブルデバイス、VR、ARなどコンシューマテクノロジー動向。


 ビットコインをはじめとした仮想通貨の基幹技術として知られるブロックチェーン。既に金融業界のみならず、さまざまな信用取引の場面や産業機器間の情報伝達に用いられるなど、社会構造にも大きな影響を与える技術として注目されている。今回は、2018年5月にニューヨークで開催された世界最大規模のブロックチェーン関連のカンファレンス「Consensus 2018」の様子を交えながら、ブロックチェーンの最新動向について詳しくお伝えする。

盛り上がりを見せたブロックチェーン関連カンファレンス「Consensus 2018」

 去る2018年5月に、ブロックチェーン関係者が集まるイベントとしては世界最大規模のカンファレンス「Consensus 2018」がニューヨークで開催された。同カンファレンスは米国の暗号通貨専門の情報メディアCoindeskが主催するイベントで、その年の暗号通貨とブロックチェーンのトレンドに影響を及ぼす発表が数多くなされる場である。ブロックチェーンのビジネスへのインパクトを見きわめようと2018年は筆者も参加したのだが、大変な盛況ぶりに驚かされることとなった。

Consensus2018会場風景 図1 Consensus2018会場風景(筆者撮影)。下の写真は参加登録の受付前。会場に入るまで延々と人々の群れが途切れることはない

 初日のキーノートスピーチが行われる時間に会場に到着すると、何と参加登録(入場バッジのピックアップ)が長蛇の列となっており、入場するまでに1時間半近く行列に並ぶほどの盛況ぶりだった。筆者は15年以上アナリスト業務に携わってさまざまなIT系のイベントに参加してきたが、当日の受付に人が殺到して会場に入れないという経験は初めてだ。

 後に主催者発表で知ることになるのだが、2017年の同イベントの参加者は約2700人。2018年は4000人程度と想定されていたのが、結果として8000人を超す人が参加するイベントとなった。実に2017年の3倍以上になっており、会場が手狭になるのも分かる。

イベント「Consensus」参加者数の推移 図2 イベント「Consensus」参加者数の推移(出典:野村総合研究所)

 帰国後に同僚とこの話をしたところ、AI系のカンファレンスも2017年くらいから同じような状況にあるという。両者に共通しているのは、IT分野からだけではなく投資業界や産業界からも人が集まってきているという点だ。

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