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» 2018年06月05日 10時00分 公開

イベントレポートアーカイブ:業界別RPA活用事例に学ぶ、RPAの使いどころ (1/5)

RPAの課題を乗り越えた企業では成果が上がっている。あの企業はRPAをどのようなステップで導入し、どの業務に適用しているのか。ブレインパッドが指揮した業界別の事例にRPA導入のポイントを学ぶ。

[土肥正弘,ドキュメント工房]

 人間がPCで行う作業をソフトウェアロボットで代替するRPA(Robotic Process Automation)。業務効率化の行き詰まりや人手不足を解消するというメリットが認知されるようになったものの、現場から「使い方が難しそう」「自分の仕事が奪われるのではないか」「導入をする工数や時間を割けない」といった声が上がり、導入が進まない企業も多い。

 しかし、課題を乗り越えた企業では成果が上がっていることも事実だ。そうした企業は何が違うのか。ブレインパッドが5月18日に開催した「中堅企業RPA活用事例に学ぶ、導入ノウハウセミナー」では、中堅・中小企業への導入支援を指揮してきた同社のシニアコンサルタント山内康志氏がノウハウを語った。ブレインパッドではRPAテクノロジーズの「BizRobo!」に同社独自の付加価値を加えた「ブレイン・ロボ」を提供し、2017年6月からRPA導入支援や検証、立ち上げ支援サービスを行っている。「すでに100社以上の顧客の導入検討を指揮した」という同社のノウハウは必見だ。

RPA導入で先行する企業は何をしてきたのか

 「RPAは複数システム間をつなぐマクロのようなもの」と同社は説明する。例えば、ある業務システムからデータをコピーして別の業務システムやオフィスツールにペーストする作業の自動化は、RPAの得意分野だ。こうした煩雑で時間がかかる業務は、さまざまなビジネスシーンで日常的に行われる。

 従来、そうした非効率的な業務を自動化する際には、システム連携機能を開発するという方法が取られてきた。ルーティン業務は単純であっても業務ごとに個別の手続きが存在する。細かい開発が必要な割には、投資に見合うほどの最適化が望めないことも多い。そこで、システムはそのままに、ソフトウェアがPC上の作業を自動化することで、システム開発よりも安価に業務効率化を実現する「デジタルレイバー(仮想労働者)」としてのRPAが注目されている。

 「RPAで大きな導入効果が見込めるのは、業務課題のうち、投資を断念している範囲と、現場がそもそも諦めている領域だ」と山内氏はRPAの意義を説明する。

 しかし、同氏によれば実際にRPAを導入済みの企業は約14%にとどまり、約60%は導入意思を明確にしていない。その要因の1つは、RPAをどこに適用すれば投資に見合う効果が上げられるか、見極めが難しいことだ。

 そこで、同社ではそれぞれの企業ニーズに沿って、最も価値が上がる業務を選定し、業務に一定の期間適用し、従来手順との比較やコスト効果を測定により、導入に意義があるか否かを検証できるよう支援するという「概念実証(POC)にとどまらず価値実証(POV)を意識する」ことを重視していると説明する。具体的にどのような事例があるのだろうか。

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