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» 2018年05月02日 10時00分 公開

イベントレポートアーカイブ:業績好調企業は、年単位の人事評価を廃止して なぜうまくいくか (1/2)

働きがいのある職場を作り上げ、業績も伸ばした企業が実施したのは、年単位の人事評価の廃止だった。なぜ、うまくいくのか。

[土肥正弘,ドキュメント工房]

働きがい上位企業は、年単位の人事評価を廃止して、なぜうまくいくか

 前回「働き方改革をしても『ぬるま湯職場』ができるだけ? 『働きがい』を考える」はGPTWジャパン代表 岡元 利奈子氏の講演から、従業員、マネジメントの双方から見て働きがいのある企業風土を醸成するためのヒントを見てきた。本稿では、引き続きイベント「Cisco Collaboration Summit 2018」(4月11日、主催:シスコシステムズ)の基調講演を基に、働きがいと働き方改革について考えていく。今回は「働きがいのある会社」ランキング(大企業部門)1位のシスコシステムズにおける働き方改革のポイントを見ていく。

 演壇に立ったシスコシステムズ 社長 鈴木みゆき氏は同社の「働き方改革」を3つのポイントで紹介した。

  1. 社員が自律的にコラボレーションし、イノベーションを創出する企業文化
  2. 社員の参画によって会社を変えていく具体的な活動
  3. 柔軟な働き方を実現するワークスタイル

 中でも特に注目したいのは、(2)に伴う施策の中で、年単位の人事評価を廃止した点だ。年次の評価制度を廃止したにもかかわらず、独自の施策を次々と実施、米国本社も目を見張るほどの成果を上げている。以降では、鈴木氏の講演からおのおのの施策を見ていこう。

(1)社員の自律的なコラボレーション:場と多様性

 鈴木氏は「世界中の7万以上の社員が意見やアイデアを出し合ってコラボレーションすることでイノベーションを実現できると確信している」と語る。

 企業文化醸成には何よりも全員が共通の価値観を持つことが大事だと説く。しかし7万人に共通の価値観はどのように作り上げればいいのか。

 そのための取り組みの1つが、同社のビジョンや戦略、行動指針が記されたカード(図1)を全社員が日常的に携帯するルールだ。

 役員や管理職にもワークショップを介して価値観の浸透を図るとともに、会議や懇談会、パーティのように「社員が集まる場」を設けているという。

図1 社員が常時携帯するカードで価値観共有(資料:シスコシステムズ)

 共通の価値観を展開すると聞くと、画一的な企業風土を想起してしまうが、同社ではその逆に「多様性」を重視しているという。「インクルージョン&コラボレーション」と呼ぶ全社的なプログラムを推進している(図2)。

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