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» 2018年01月07日 10時00分 公開

AWS移行事例 バンダイナムコグループの基幹業務クラウド移行はこうして実現した(3/3 ページ)

[唐沢正和,ヒューマン・データ・ラボラトリ]
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移行成功、何が変わったか? これから何を変えるか?

 移行後の変化としては、コスト、アジリティ・拡張性、運用、人材の4つを挙げた。まず、コストはインフラ投資と運用、DR費用を含めて数億円を削減した。「サーバ購入費だけを比較するのではなく、5年トータルで見ることが大事です。クラウドでコスト増という話はありますが、トータルで見れば、コストは大幅に下がるはずです」と森田氏。

 アジリティ・拡張性の点では、サーバやサービスの新規追加が迅速になったこと、検証行為を頻繁に行えるようになり、開発期間が短縮されたことが成果だ。また、運用は、データセンターへの完全外部から、外部と内部のハイブリッド型になった。森田氏が一番の成果として挙げるのが、人材の育成だ。

 「トレーニングを通じしてスキル面で成長しました。業務、スキルアップへのモチベーションが向上し、新しいことにチャレンジしたい、できるという空気が醸成されました」(森田氏)

浮いた予算でRPAの導入を本格化、文書管理、会計処理の自動化も

 実際、移行によるコスト削減は、新しい施策の投資にまわされている。具体的には、データ分析基盤のクラウド移行を検証できたことで、2018年3月までにオンプレの基盤をクラウドで拡張するプロジェクトを稼働させた。また、人間ができないデータ処理を夜間に実施するRPAへの取り組みを進めたほか、新しい契約書管理システムや、売上計上の自動化など既存システムの自動化に向けたプロジェクトも走り始めている。

 森田氏は「クラウド移行を阻む最大の敵は、私たち自身の常識や思い込み」と語る。 というのも、クラウド以降プロジェクトでは「減価償却や契約が終わるまでクラウド移行はできない」という制約に縛られて、行動に移すタイミングを逸してしまうことが少なくないのだという。「そんなにコストは下がらない」「今の運用の方が安定している」「拡張性は必要ない」というのも、誤解や思い込みです。とにかくやってみるという姿勢が大切です」と話し、講演を締めくくった。

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