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» 2017年12月18日 10時00分 公開

RPAの威力を社長にどう訴えるべきか? 業務自動化の処方箋 (1/2)

「RPAは業種に関係なく、ほぼ全ての分野に適応できる。このようなツールは他にないと思っている」と豪語するのは、アビーム の安部氏。同氏は、RPAを活用している企業の悩みとその解決策を解説した。

[溝田萌里,キーマンズネット]

 「RPAは業種に関係なく、ほぼ全ての分野に適応できる。このようなツールは他にないと思っている」と豪語するのは、アビーム 戦略ビジネスユニット執行役員プリンシパルの安部慶喜氏だ。RPA導入を支援するアビームコンサルティングは12月7日、RPA業界の動向や同社の知見を発表。前編では、同社が指揮したRPAの導入事例や企業の導入状況を紹介した。後編となる本稿では、既にRPAを活用している企業の悩みとその解決策を解説する。

 安部氏によれば「現行では多くの企業がPoC(概念実証)から本格的な導入へと移行している段階。課題に直面している」。同氏は企業が抱える代表的な悩みとして、「全社導入に向けた活用促進」と「全社展開後の運用統制強化」の2つを挙げ、“処方箋”を提示した。

課題1:RPA、全社に活用を広げるには?

 RPAの導入パターンは、ある一部の部署での成功事例がうわさになり、他部署に活用が波及する「草の根パターン」と、専門に発足した部門横断チームが全社導入プロジェクトを担う「部門横断パターン」に分かれるという。割合としては前者の「草の根パターン」が圧倒的に多いが、どちらにせよ、現場業務と課題を深く知る当事者たちの改革意欲に火を点けること、そして経営層の理解を得ることの双方が大切だと強調。導入企業の事例を紹介した。

現場の改革意欲に火を点ける

 現場の改革意欲に火を点けるとはどのようなことだろうか。「草の根パターン」の例として挙がったのは、NECマネジメントパートナーの試みだ。同社では、従業員にRPAによる業務効率化の効果を実感してもらうため、半年ごとに「らくらくツールサミット」と呼ばれる説明会を開催したり、社内の一角にRPAロボットを動かすことのできるコーナーを設けたりといった施策を行っている。

 また、「部門横断パターン」の一例となる大和ハウスでは、各部署から集めた有志による研究会を発足し、ロボットを試験的に制作する試みを行った。中国ブリヂストンでは、各部門にRPAが威力を発揮する4つのユースケースを例示し、それに当てはまる業務の洗い出しを指示することで、1週間でRPAが適用できる30の業務を選定できたと安部氏は説明する。

社長に訴えろ! 1日数十回のExcel転記作業

 現場への啓発とともに重要な要素が、経営者の理解を得ることだ。経営者に対し、デモなどを駆使しつつ、実際に業務がどのように効率化するのかを具体的に示す必要があるという。

 「例えば日にMicrosoft Excelのデータを何十回も転記する業務があれば、RPAによって処理がどう変化するのか、画面例を用いて示すとよい」(安部氏)。そうしたデモに加えて、業務削減量などの定量効果はもちろんのこと、リードタイムの短縮やミスの撲滅といった定性的な効果を伝えることでより説得力が増すという。

 また、同氏によれば、経営戦略実現へのインパクトという視点から訴えることも重要だ。例えば、RPAが業務を削減することで、新事業へ多くの人員をふり向けることができ、会社の成長につながると訴求することも効果がある。

図1 経営層に訴求するべきポイント 図1 経営層に訴求するべきポイント
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