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企業におけるデータ利活用の実態(2017年)/前編IT担当者300人に聞きました(2/3 ページ)

» 2017年12月14日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

約半数が「データの利活用ができていない」

 それでは実際、データ利活用のニーズに対して不自由なく利用はできているのだろうか。前項において「業務でデータを利活用する立場にある」とした回答者に対し「今の業務環境で、必要なデータを必要なタイミングで不自由なく利用できているか」を尋ねた。

 その結果「必要なデータを必要なタイミングで自由に利用できている」が49.7%、「利用できていない」が50.3%と、データの利活用ができている層とできていない層でほぼ二分している実情が見て取れた。2016年の同様の調査と比較しても、大きな変化はないことが分かる。

 そこで「必要なデータを必要なタイミングで自由に利用できていない」とした回答者に対して、その理由を聞いたところ「必要なデータを集めていない」47.0%(2016年調査では56.3%)、「データを操作する権限がない」38.0%(同、37.5%)、「必要なデータが分からない」29.0%(同、25.8%)、「データを扱うスキルがない」28.0%(同、25.8%)と続いた(図2-2)。

必要なデータを必要なタイミングで不自由なく利用できているか・利用できていない理由 図2 必要なデータを必要なタイミングで不自由なく利用できているか・利用できていない理由

 2016年と比較すると、「必要なデータを集めていない」という根本的な課題は10ポイント近く減ったものの、分からない、スキルがないなどの回答は微増となった。2016年と比べて企業でのデータ活用の取り組みが進んだことから、課題がより具体的なフェーズに移ってきたとも考えられるがその差はわずかだった。

 この他、フリーコメントでは「システムが分断されていて必要なデータを取得しづらい」「集めるデータを整理できる環境がない」などそもそも収集したデータを収集、加工するためのシステムが未整備であるといった声や、「やるべき部門が業務を遂行しない」「必要なデータが突発的に要求されるため対応が難しい」など人的要因や社内ルールの未整備などが影響し、データの利活用ができていないといった課題が聞かれた。

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