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主要7製品をチェック、オンラインストレージのコスト感は?そこが知りたい!オンラインストレージ

ビジネスでオンラインストレージを利用する場合、無料版はお勧めできない。よく使われる法人向けオンラインストレージ7サービスを取り上げ、料金を中心に具体的に紹介する。

» 2016年09月06日 10時00分 公開
[キーマンズネット]

 オンラインストレージには、無料で使用できるものが数多くあります。最近は保存データの大容量化が進み、さまざまな便利機能も加えられています。個人的に使うのであれば、無料サービスであっても問題はないかもしれません。

 しかし、業務で利用するのであれば、個人ユーザーを対象とした製品はセキュリティ面からオススメできません。情報漏えいや不正アクセス、ファイルの紛失といったトラブルを防ぐためにも、法人向け製品を利用すべきです。

 今回は、法人向けオンラインストレージのコストがどのくらいかかるのか、よく使われる7サービスを取り上げ、具体的に紹介します。

主な法人向けオンラインストレージ(その1) 主な法人向けオンラインストレージ(その1)
主な法人向けオンラインストレージ(その2) 主な法人向けオンラインストレージ(その2)

Dropbox Business

 個人向けサービスとして普及した「Dropbox」のビジネス向けプランです。ライセンスは「Standard」「Advanced」「Enterprise」の3つを用意します(2017年5月25日時点)。

 最小プランともいうべきStandardは、1ユーザー当たり月額1500円(年間契約の場合は月額1250円、いずれも最少3ユーザーから)で、1ユーザー当たり2TBのストレージ容量を提供します。また、ファイル復元機能は120日間です。なお、30日間の無料トライアルが可能です。

 Advancedは、Standardの機能に加えて管理者機能や利用ログの追跡機能、シングルサインオンとの連携機能などを提供します。価格は1ユーザー当たり月額2400円(年間契約の場合は月額2000円、いずれも最少3ユーザーから)となります。ストレージ容量は必要に応じて追加できます。こちらのプランも30日間の無料トライアルが可能です。

 Enterpriseになると、導入企業の必要に応じたカスタマイズと個別サポートが付属します。そのため、価格も要相談となります。

OneDrive for Business

 マイクロソフトが提供する「OneDrive」のビジネス向けプランです。ライセンスは「プラン1」と「プラン2」の2種類が存在します(2017年5月25日時点)。

 プラン1は、1ユーザー当たり月額540円相当(年間契約)で、1TBのストレージ容量を提供します。保存できるデータサイズは1ファイル当たり最大10GBまで。PCやMac、タブレット、スマートフォンでのファイル同期やオフラインでの作業が可能です。

 プラン2は、1ユーザー当たり月額1090円相当(年間契約)で、ストレージ容量が無制限になります。プラン1の機能に加えて、データ損失防止(DLP)機能、削除済みドキュメントや編集済みドキュメントを保持するインプレースホールド機能が利用できます。

 どちらのプランにも試用期間が設けられています。また、クラウドストレージ単体のサービス以外に、Office 365プランの一部としても導入可能です。

G Suite(旧Google Apps for Work)

 Googleが提供する「Google ドライブ」は個人で利用する人も多いオンラインストレージです。同社では、Google ドライブを含め、GmailやGoogle ドキュメント、Google カレンダーなどをパッケージ化した「G Suite(旧Google Apps for Work)」を法人向けに展開しています。「Basic」「Business」「Enterprise」という3つの料金プランを用意し、BasicとBusinessでは14日間の試用が可能です(2017年5月25日時点)。

 Basicは、1ユーザー当たり月額600円(年間契約の場合は、1ユーザー当たり6000円)で、30GBのストレージを提供します。独自ドメインで運用できる法人向けのGmailや組織全体のデータと端末を管理できる「管理コンソール」などが使えます。

 Businessは、1ユーザー当たり月額1200円(年間契約の場合は、1ユーザー当たり1万4400円)で、ストレージ容量が無制限(利用ユーザーが5アカウント以下の場合は、1ユーザー当たり1TB)になります。Basicの機能に加えてメールやチャットのアーカイブや保持ポリシー設定機能、監査レポート機能などが使えます。

 Enterpriseは、Businessの機能に加えて、GmailやGoogleドライブのデータ損失防止(DLP)などが可能になります。価格などの詳細については要相談です。

Box

 Boxは、個人向けサービスとして始まりましたが、早い段階で法人向けサービス中心に事業の軸足を変えたオンラインストレージです。2014年から日本での事業を本格的に始めました。「Starter」「Business」「Enterprise」という3つの料金プランを用意し、StarterとBusinessでは14日間の試用が可能です(2017年5月25日時点)。

 Starterは、小規模チームに最適なプランです。1ユーザー当たり月額550円(最少3ユーザーから、最大10ユーザーまで)で、100GBのストレージ容量を提供します。アップロードできるファイルサイズは2GBまでです。

 Businessは、1ユーザー当たり月額1800円(最少3ユーザーから)で、ストレージ容量は無制限です。アップロード可能なファイルサイズは5GBになります。Starterの機能に加えて、シングルサインオン対応、カスタムブランドの設定、データ損失防止(DLP)、モバイルセキュリティコントロールなどが使えます。

 Enterpriseは、Businessの機能に加えて、ワークフローの自動化、セッションとアカウントの管理強化などが提供されますが、要相談になります。

BIGLOBEクラウドストレージ

 ビッグローブが運営する法人向けオンラインストレージです。「クラウドストレージプラス」「クラウドストレージプラス(年間契約コース)」「クラウドストレージST/HA」の3プランを用意します。また、30日間の試用が可能な「クラウドストレージ無料コース」があります(2017年5月25日時点)。

 クラウドストレージプラスは、利用ユーザーID数(最大300ID)と利用容量(最大300GB)の組み合わせで月額料金が決まります。料金シミュレーターがWebサイト上に公開されており、1ID/1GBの場合は月額980円、5ID/1GBの場合は月額2560円となります。年間契約コースを利用すると、合計金額が割引になります。

 クラウドストレージST/HAは、契約企業ごとに専用オンラインストレージを提供するプランです。最大で2TBのディスク容量を提供し、利用方法によって最大1万IDで使えます。

セキュアSAMBA

 スターティアが運営するオンラインストレージです。「SMB-S20」「SMB-S100」「SMB-S500」「SMB-S1000」の4プランを用意します。14日間の試用が可能です(2017年5月25日時点)。

 SMB-S20は、5ユーザー(追加不可)で20GBのストレージ容量を提供します。月額利用料金は5000円の他に初期費用1万円がかかります。

 SMB-S100は、20ユーザー(最大50ユーザーまで)で100GBのストレージが使えます。月額利用料金は1万5000円、初期費用は1万円です。

 SMB-S500は、月額3万5000円(初期費用3万円)で500GBのストレージが利用できます。また、SMB-S1000は、月額5万5000円(初期費用5万円)で1000GBです。どちらもユーザーID発行数は無制限になります。

KDDI ファイルストレージ

 KDDIが法人向けに展開する「KDDIファイルストレージ」は、「ID単位コース」と「容量単位コース」の2プランを提供します。30日間の試用が可能です(2017年5月25日時点)。

 ID単位コースは、1ID当たり月額300円で10GBのストレージ容量を提供します。一方、容量単位コースには、「10GBプラン」(月額6万9800円、最大300ID)、「100GBプラン」(月額18万円、最大1000ID)、「1TBプラン」(月額60万円、最大5000ID)があります。

 今回は、料金プランを中心に紹介しました。実際に法人向けオンラインストレージを選ぶ際には、試用して機能面や使い勝手をチェックした上で最適なサービスを選ぶようにしてください。

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