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» 2016年05月11日 10時00分 公開

IEEE 802.11ayと802.15.3eで何変わる? 「ミリ波帯超高速無線通信」とは5分で分かる最新キーワード解説(5/5 ページ)

[土肥正弘,ドキュメント工房]
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ミリ波

 電波の周波数分類の1つで、地デジ放送や初期からの無線LAN用周波数でおなじみのUHF(極超短波、0.3〜3GHz)、一部の無線LANや衛星放送で使われるセンチメートル波(3〜30GHz)よりも上の30GHz〜300GHzの領域の周波数帯が「ミリ波」だ。

 この上の3000GHz(3THz)までをサブミリ波といい、さらに高い周波数帯は電波ではなく光になる。ミリ波とサブミリ波にまたがるテラヘルツレベルの周波数帯についてはテラヘルツ帯と呼ぶこともあり、テラヘルツ帯の高速情報通信の研究も進んでいる。

「ミリ波帯超高速無線通信」との関連は?

 ミリ波は従来、レーダーや映像、イメージング領域の情報伝送に利用されてきた。2015年から無線LANなどの無線局免許が不要な用途で60GHz帯が利用できるようになり、無線トラフィックの分散とともに、超高速通信による新しい無線アプリケーションの登場が期待されている。

多値変調技術

 一度に多くのビットを同時送受信するための変調技術。位相偏移変調(PSK:Phase Shift Keying)のBPSK、QPSK、直交振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)の16QAM、64QAM、256QAMなどが利用されている。

「ミリ波帯超高速無線通信」との関連は?

 周波数が高くなると多値変調に関わる雑音が通信速度に大きな影響を及ぼすため、ミリ波での通信では16QAMまでが限界だったが、回路の雑音抑制技術の進歩により、最新研究では64QAMでの高速伝送が可能になった。

IEEE 802.11ad

 無線LANの規格の1つ。60GHz帯で高速通信を行う「WiGig」としてWiGigアライアンスで策定された規格がベースになっており、現在は同アライアンスがWi-Fiアライアンスに合流し、Wi‐Fiの新規格としての認知が進んでいる。

「ミリ波帯超高速無線通信」との関連は?

 ミリ波帯超高速無線通信では、アプリケーションの方向性として速度はそこそこでも長距離伝送を目指す研究と、近接したエリアで超高速通信を行う研究とが進んでいる。前者では、本文で触れた1キロ離れたところと1Gbpsで通信する実証実験の他、直線距離で5キロ離れた地点間での1Gbps通信も実現している(東工大による)。後者では10センチ程度の距離で1Tbpsの速度も可能という。IEEE 802.11adは最大10メートルの距離で6.76Gbpsを実現する規格なので、これら両方向の中間に当たるような技術と考えるとよいかもしれない。

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