特集
» 2016年02月29日 10時00分 公開

弁護士に聞く、メール誤送信における法的リスクとその対策IT導入完全ガイド(4/4 ページ)

[酒井洋和,てんとまる社]
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海外での法的リスクについて

 グローバルで活躍する企業にとって、海外での情報漏えいなどに対するリスクも十分検討しておく必要があるが、メール誤送信に関しては話題になることがあるのだろうか。実際に梅宮氏が手掛けたことはないとのことだが、リスクとしては十分あり得ると語る。

 「例えば米国の場合では、日本と考え方が異なる点があり、損害額は大きくなる可能性を秘めています。日本は実際にかかった費用が損害額として認められる傾向にありますが、米国の場合は懲罰的で、多額の損害賠償額をもって制裁を加え、再発を防止するという制度があり、リスクは甚大です。だからこそ情報の質を見極めたうえで、どのように情報を扱うのか慎重に考えていくべき」と語る。

メール誤送信防止ソリューションの有効性「やっておいて損なし」

 今回のテーマであるメール誤送信防止ソリューションの有効性については「まずは誤送信を起こさないという教育が重要ですが、ツールによって制限をかけることは当然やっていて損はないし、必要な対策だと考えています」と梅宮氏。実際に裁判になった場合でも、企業側として対策が施されていることは心証面でのメリットが出てくるためだ。それでも、漏らさないことが大前提である以上、啓蒙活動を継続的に行いながら、しっかり運用できる環境でメール誤送信の対策を行っていくべきだとアドバイスをもらった。

 メール誤送信による情報漏えいが裁判で争われるケースはまれではあるが、情報が流出するルートとしてのメールは、企業においても欠かせないコミュニケーションツールの1つ。情報へのアクセス権や暗号化などさまざまな対策を施したうえで、万一の過失である誤送信を防ぐ仕組みを検討してみることをお勧めしたい。

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