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» 2016年01月06日 10時00分 公開

5分で分かる最新キーワード解説:美麗画質を可能にする「Ultra HD Blu-ray」とは? (1/4)

映像記録用光ディスクの次世代規格「Ultra HD Blu-ray」がいよいよ登場。2016年に普及元年となる新規格、美しさに限界はない?

[土肥正弘,ドキュメント工房]

 DVD画質(SD映像)からBlu-ray画質(HD映像)に変わった、その驚きを上回る美しい映像(4K/UHD)体験ができる次世代規格「Ultra HD Blu-ray」が2015年に正式に決まり、対応レコーダー(Ultra HD Blu-rayディスク再生が可能)も発売された。

 ハリウッド映画をはじめとするコンテンツがUltra HD Blu-rayディスクに載せられ、2016年から続々と登場する見込みだ。当初はハイエンド映像を求めるニッチな市場から始まりそうだが、ターゲットは業務用途ではなくあくまでコンシューマ。2016年はUltra HD Blu-ray普及元年となるだろう。今回は、そんなUltra HD Blu-ray仕様のあらましを見てみよう。

「Ultra HD Blu-ray」って何?

 DVDからBlu-rayへと進化した映像記録用光ディスクの次世代規格で、4K映像対応と大幅な映像品質向上を実現する。2015年5月、Blu-ray Disc Association(BDA)が規格策定を完了し、8月にはBDAからのライセンス提供が開始された。これを受け、11月にはパナソニックから世界初となる対応レコーダーが発売されており、2016年春からハリウッドのメジャー映画会社から対応コンテンツが続々と提供される運びになる。

「Ultra HD Blu-ray」の特徴は?

 「4K(UHD)テレビ」は家電店の注目商品の1つになっているが、4K対応カメラでの撮影データを再生する以外のコンテンツは、スカパー4Kなどの放送か、Netflixなどのインターネット配信に限られる。また帯域幅の問題があるため、大容量映像を安定して忠実に再現するにはまだ課題がある。主にコンテンツの不足が壁になり、4K映像の迫力に引かれながらも4Kテレビ購入をためらっている人も多いに違いない。

 そこでかねて検討、開発されてきたのが4K対応の光ディスクだ。DVDやBlu-rayディスクのように、販売店などから気軽にコンテンツを入手でき、ローカルの安定した環境で再生できるようになれば、4K高品質映像の普及に一気に弾みがつくだろう。それが2016年、やっと実現にこぎつける。Ultra HD Blu-ray規格対応レコーダー/プレーヤーでの利用を前提に、ハリウッドのメジャー映画会社をはじめとするコンテンツプロバイダーがコンテンツを続々と提供していくことが予定されているのだ。

 さて、Ultra HD Blu-ray規格の特長は、4K対応は当たり前として、何といっても映像品質の高さだ。まだディスクそのものは市販されていないが、デモ用のディスク映像を2015年発売のレコーダーで再生し、ハイエンドの4Kテレビで実際に見たところ、筆者は被写体をその場で自分の目で見ているかのような感覚を覚えた。VRやAR技術などでなく、3D映像でもなく、普段見慣れているはずの2次元映像なのにもかかわらず、それら技術を使った映像よりリアルに見えたのだ。比較するなら写真や劇場スクリーンであって、従来のテレビとの比較は適当でないと感じた。

 図1に映像の一例を掲げる。Webブラウザの画像は実際とはほど遠いのだが、ポイントは夕日で逆光になっている山や木々、地面および太陽のディテールだ。左は暗く、右は明るいように見えるが、よく見ると左側の画像で暗い部分の多くは右側でも暗い。明るい部分はより明るいが、その明るい部分によって景色がぼんやりすることはなく、太陽の丸みが鮮明に見える。どちらが目で見る光景に近いかは言うまでもない。

Ultra HD Blu-ray 図1 従来の映像(左)とUltra HD Blu-rayの映像(右)の対比(資料提供:パナソニック)
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