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» 2015年12月15日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:「取りあえず」はNG、タブレットを机の肥やしにしないマニュアル (1/3)

タブレットをビジネスシーンで有効活用するためには、導入における「心得」がある。多くの企業にタブレット導入を指南してきた企業に聞いた「心得」をポイント別に分類し、解説していこう。

[二瓶 朗,グラムワークス]

 タブレットをビジネスシーンで有効活用するためには、導入における「心得」がある。多くの企業へタブレット導入を指南してきた企業に聞いた「心得」をポイント別に分類し、解説していこう。

タブレット導入5つのポイント

 タブレットを導入するにあたっては、導入後に十分活用するために押さえておきたい5つのポイントがある。

【ポイント1】「導入目的」「利用シーン」を明確にする

「会社でタブレットを導入する」といっても、その目的はさまざまだ。何を達成したいのかを明確にせずタブレットを導入しても、従業員はどのように活用すればいいのかイメージできず、配布したタブレットはデスクの引き出しにしまったまま…というような事態になりかねない。

 だからこそ、導入前に「タブレットをどのように使うのか」という目的を明確にする必要があるのだ。それではタブレットで何ができるのかを想定してみよう。

資料などのペーパーレス化

 今まで紙で配布していた社内資料や、客先で見せていたカタログを電子化することで手間とコストが軽減できる。営業マンにとっては外出先へ膨大な資料を持ち歩くような負担も軽くなる。製造現場や倉庫、建設現場などでは、マニュアルを電子化してタブレットで閲覧したり、在庫管理システムを参照したりすることで業務の改善も見込める。

コミュニケーションの活性化

 従業員が外出時でもタブレットを持ち歩くことで、メールやチャットアプリなどを使った情報の共有や意見交換がやりやすくなる。また、資料確認のために帰社しなければならないといったムダも省ける。もともとノートPCを持ち込んで会議をしているような場合にタブレットに切り替えると、それまで“ついたて”のようになっていたディスプレイ部分がなくなることで心理的なカベがなくなり、円滑なコミュニケーションが促進される。

業務の効率化

 移動時でも資料やメールなどを閲覧したり、作成したりできることで業務効率が上がる。経営者や管理職は、部下からの報告書を確認したり、各種申請を承認したりといった社内業務をタブレットで処理できるようにすることで、例えば外出先や移動時間の空き時間で終わらせられる。

営業力の強化

 営業や販売の現場において、全商品のカタログを1枚のタブレットで持ち歩けるようになる。顧客から他の商品の説明を突然依頼されても、その場で電子カタログを広げて説明できる。扱う商品によっては動画を活用することで伝わりやすさが格段に上がり、顧客満足度の向上につながることにもなる。

災害時の在宅勤務

 BCP対策の一環として従業員にタブレットを配布するケースもある。災害や事故など万が一の事態が発生したとき、在宅勤務などに移行しやすくなり業務の中断を防止できる。

人材教育の改革

 eラーニングの端末としてタブレットを導入して、従業員教育の在り方を見直すことも可能だ。拠点が分散している企業や多店舗展開が必要な業種などでは、従業員を1カ所に集めるような集合型の研修やセミナーは時間もコストもかかってしまう。eラーニングを活用することで、場所や時間に束縛されずに各自のスキルを標準化したり、研修期間を短縮したりできる。

 このように目的が明確になったら、次はその「利用シーン」を想定する。例えば、「訴求力」を目的にして「電子カタログを提示する」という利用シーンは「社外の営業先で」となる。この利用シーンに合わせて、情シスや管理部門がセキュリティポリシーや管理方法を検討することで、タブレット導入が円滑に進む。タブレット導入の目的と利用シーンの明確化が導入成功への近道なのだ。

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