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まだ始めていないの? 手軽に始めるグループウェア活用術IT導入完全ガイド(2/3 ページ)

» 2015年12月07日 10時00分 公開
[西山 毅レッドオウル]

 それでは次にスケジュール管理や設備予約などメインの機能以外で、非常に便利なグループウェアの機能を幾つか紹介しよう。

人事部門はとてもうれしい、給与明細の配布閲覧機能

 これはあるクラウド型グループウェアのオプションとして提供されている機能で、グループウェアを介して従業員の給与や賞与の明細や源泉徴収票のデータを配布したり、閲覧したりできる機能だ。

 人事部門にとっては非常に利便性の高い機能で、例えばこれまで毎月末に給与明細を紙でプリントアウトして封入し、発送するという一連の手間を簡略化してくれると同時に、ペーパーレス化の実現により経費の節約にも直結する。一方、従業員側も受け取った紙を保管する必要はなく、過去の明細や源泉徴収票をPCやスマートフォンの画面からいつでも確認することが可能だ。

 この機能は非常に好評とのことで、グループウェアという情報共有ツールを起点に、経理業務の効率化を実現してくれるものだといえる。

給与明細画面例、スマートフォン画面例 図1 給与明細画面例、スマートフォン画面例(出典:リスモン・ビジネス・ポータル)

メンバーも上司も大助かり、ワークフロー機能

 これは端的に言えば、社内稟議(りんぎ)をペーパーレスで、簡単に回すことを支援する機能だ。申請書類のフォーマットを利用すれば書類作成の手間を大幅に軽減することができる(図2)。また、決裁者が不在の場合には次の決裁者に回すといった機能を搭載した製品もある。まさに情報共有と業務効率化を同時に実現する機能だ(図3)。

ワークフロー機能の申請画面例 図2 ワークフロー機能の申請画面例(出典:リスモン・ビジネス・ポータル)
承認者不在時の自動処理設定 図3 承認者不在時の自動処理設定(出典:リスモン・ビジネス・ポータル)

 承認者(または決裁者)の不在時に上がった申請に、自動対応するよう設定ができる。承認者があらかじめ出張や休暇などで不在になる期間を設定し、その期間に上がった承認依頼について、(1)自動承認(2)委任者を1人設定する(3)不在処理を行わない(保留とする)のいずれかの対応法を選べるようになっており、申請の滞留を防ぐことができる。

従業員の本音やアイデアを吸い上げる、社内アンケート機能

 グループウェアは情報共有を可能にするツールだが、その対象となるのは単に従業員のスケジュールや営業資料など「目に見える」情報だけではない。従業員の本音や社内に埋もれているさまざまなアイデアを吸い上げ、集計することも実現する。それが社内アンケート機能だ。

 アンケートを作成して対象者を選択し、そのまま配布できるもので、社内イベントの終了後に全員から感想を聞くといったオーソドックスな使い方から、新規ビジネスのアイデア募集、さらには現状の業務フローや社内ルールに対する不満、要望、改善点のヒアリングなどまで行える。

 アンケート実施の際には「匿名回答」を設定することも可能で、例え管理者でも、誰が、どんな回答をしたのか分からないようにすることができる。従業員の本音を吸い上げることにも大いに役立つのだ。ちなみに先ほど例に挙げた1人当り150円のワークフローでは、標準でこの機能が付いている。

 中堅中小企業にとって、優秀な人材の確保は最優先の経営課題だが、そのためには従業員の声に耳を傾け、真剣に対応していく姿勢が重要だ。それを支えてくれるツールの1つが、グループウェアだとおえるだろう。

社内アンケートの回答画面例 図4 社内アンケートの回答画面例(出典:リスモン・ビジネス・ポータル)

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