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» 2015年07月06日 10時00分 公開

何ができる? これから始めるBeacon初級講座IT導入完全ガイド(3/5 ページ)

[酒井洋和,てんとまる社]

類似するMicro Location技術

 もともとロケーション技術として広く活用されているものにGPSがあるが、屋内での位置測位という面ではGPSからの電波が受信できないケースもあり、大きなトレンドにはなっていない。そこで注目されたのがWi-Fiを活用したMicro Location技術だ。具体的には「Wi-Fi Location Engine」「Wi-Fi RTLS」、そして「Wi-Fi Sniffer」と呼ばれる技術がある。

 Wi-Fi Location Engineは、無線コントローラー経由でアクセスポイント(以下、AP)配下の端末情報を収集し、専用機であるLocation Engineが位置情報を計算するもの。これはベンダー固有の仕組みになるため汎用(はんよう)性に欠ける部分がある。

 Wi-Fi RTLSは、RTSL(Real Time Location System)サーバがAPから直接情報を収集し位置情報を計算する仕組みで、特定のベンダーに依存しないもののAPが多くなることで負荷が高くなり、リアルタイム性に欠ける課題もある。

 Wi-Fi Snifferは、Wi-Fi通信を傍受して端末の位置をトラックする仕組みで、教育用の自作マシンでも簡単に構築できるものだ。しかし、そもそもWi-Fiの電波出力では精度の高い位置測定が難しいという課題があった。

 別のMicro Location技術としては、超近距離無線通信機能の「NFC(Near Field Communication)」も選択肢として考えられるが、1対Nの通信が可能なBeaconに対して、1対1の通信を行うNFCでは使うシーンが変わってくる。NFCは決済などの際に自分で意図してタッチするといった利用が主で、その通信距離も5センチ程度と短い。ただし、NFCを使っても「そこに誰が来ているのか」は判断できるため、広義の意味でMicro Location技術として考えることができる。

表1 表1(出典:アルバネットワークス)

 音波ビーコンでは、人の耳には聞こえない18kHz以上の高周波を利用し、特定のエリアでスマートフォンアプリを起動、マイクからその音をキャッチして位置測位やプッシュ配信を行うという技術だ。音が壁を通過しづらいために空間設計が容易でセキュアな環境にも対応でき、マイクのついたほとんどのスマートフォンが対応可能であり、幅広い用途に活用が期待されている。

音波ビーコンとiBeaconの違い 表2 音波ビーコンとiBeaconの違い(出典:NTTドコモ)
音波とiBeaconに対応したプラットフォーム図 図4 音波とiBeaconに対応したプラットフォーム図(出典:NTTドコモ)

 他にも、可視光を使った情報配信技術や地磁気を利用したMicro Location技術など、屋内位置測位技術は多くの技術が存在している。

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