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» 2015年05月18日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:クラウド型勤怠管理サービス、位置情報特定で新たな使い方 (1/5)

出退勤時間を打刻し労働時間を適切に管理できる勤怠管理システム。不正打刻を防止すべくさまざまな打刻手段が登場した。

[酒井洋和,てんとまる社]

 出退勤時間を打刻することで労働時間を適切に管理し、残業時間の把握や休暇取得の状況などが的確に把握できる勤怠管理システム。勤怠管理システムのクラウド化が進む今では、自前での環境構築に比べて初期投資を抑えることができるなど以前に比べてシステム化への障壁は低くなっており、手作業による労働時間の集計から脱却するためにも、勤怠管理システムの導入を検討したい。

勤怠管理システムとは

 勤務時間を管理するためには、これまでは出社時および退社時に紙のタイムカードをタイムレコーダーに挿入したり従業員本人が勤務時間を自己申告したりすることで打刻を行い、まとめて総務部門や経理部門が手作業で集計を行ってきた。しかし手作業が介在することで手間がかかるだけでなく、時間外や休日、深夜労働の実態把握が難しくなることで労働環境の悪化を招き、結果として過重労働や違法労働が常態化したブラック企業を生み出す原因にもなっていた。

 そんな状況を解消するために役立つのが、打刻時間をシステムによって自動集計し、従業員の勤務状況が的確に把握できる勤怠管理システムだ。これまでのようにタイムレコーダーを用いた打刻だけでなく、Web画面上の打刻やFelicaなどのICカード、指紋や静脈などの生体情報を利用することで、従業員の勤務状況がリアルタイムに把握できるようになる。

 勤怠管理システムは、勤務状況や残業時間を的確に管理できるだけでなく、休暇管理や各種届出のためのワークフロー機能が備わったものもある。また、アルバイトのシフト管理や給与システムとの連携など、勤怠管理に必要なさまざまな機能が用意されている。ある閾値を設定しておけば、残業時間を超過してしまう恐れのある従業員の上司にアラートを飛ばしたり休暇の残数を本人に通知したりなど、勤怠状況の把握に役立つさまざまな通知機能もある。

勤怠管理画面一覧 図1 勤怠管理画面一覧(出典:ヒューマンテクノロジーズ)

クラウド型勤怠管理サービスの現状

 最近ではサービスとして活用できるものが増え、手軽に勤怠管理のシステム化に取り組むことが可能になってきた。クラウド型勤怠管理の仕組みは、オンプレミス同様、さまざまな打刻の仕組みと連動できるようになっており、また自社の就業規則に沿った残業の定義や休暇の考え方などを反映させるための各種設定がオンライン上で手軽に行えるようになっている。

 価格帯については、アカウント当たり200〜500円の金額で利用できるものが多く、機能を絞って提供されている安価なサービスも増えている。ある程度大企業では市場が一巡している部分もあり、戦略的に安価な価格帯を設定してSMB市場でシェアを伸ばしていこうというベンダーの動きが活発だ。

 なお、専属のエンジニアがついて自社の就業規則に沿って設定してくれるASPサービスタイプのものもあれば、月額契約で利用した人数だけが課金されるクラウドサービスならではのメリットが得られるものまで、同じサービスでの提供といってもレベルが異なっている点に注意したい。

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