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掲載日:2003/12/10
 無線・有線「LANの変換」と今

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 今回はLANが現在の規格に至るまでの変化の推移を詳しく見てみよう。10BASE5、10BASE2から10BASE-T、10BASE-TXの登場まで、OSの主流がDOSからWindowsへと変化するにつれて、LANも高速化の必要が高まり、大きな進化を遂げている。それぞれの規格の基準を詳しく図説し、LANへの理解を一段と深めていきたい。さらに現在では、LANは無線化の時代へ突入している。無線LANの規格と伝送方式OFDMについて理解し、さらなる進化を続けるLANの新しい可能性についても考えてみたい。 無線・有線「LANの変遷」と今


一昔前のLANを振り返る

10BASE規格のLAN
 皆さんの持つLANのイメージとは、どのようなものだろうか。LANといえば、PCやPC内LANボード、もしくはLANアダプタにLANケーブルを接続し、これをハブやルーターによって集線することによって構築されるものが一般的であるはずだ。現在一般に敷設され、利用されるLANの規格は、100Mbpsを実現する100BASE-TXが多い。
 しかし実は、LANの規格はこれ以外にも多数存在する。今回はまず、LANが一般に普及し始めた頃のLAN規格を簡単に学んでおこう。ほんの一昔前、時代がDOSからWindowsへと移行し始めた頃、企業などに敷設されていたLANとは、どのようなものだったのだろうか。
 一昔前のLANは、10Mbpsを最大通信速度としたもので、現在の1/10程度の速度しか実現できない低速なものだった。しかし当時、LANを用いてやり取りされる情報の多くは、テキスト情報や比較的小さなプログラムとデータに限られていたため、この程度の通信速度でも十分ことが足りていたのだ。
 この当時のLAN規格の標準仕様であるIEEE802.3標準LANでは、イーサネット仕様をほぼ同様に継承している10BASE5、より安価な同軸ケーブルを使用しLANの構築や変更を容易とした10BASE2、さらには、100BASE-TXの前身的な仕様である10BASE-Tなどがある。

10BASE5
  まずは10BASE5について説明していこう。10BASE5は、前回【LANとTV会議の要「SIPとH.323」】でもふれたイーサネットと同じタイプの、データ伝送速度が10Mbpsのバス型LANであり、ケーブルは外被径10mm程度の標準同軸ケーブル(50Ω)を用いる。このケーブルは、当初黄色のケーブルが主流であったことから、イエローケーブルと呼ばれたり、太目の同軸ケーブルであることからThick Wire(シックワイヤ)などとも呼ばれた。
 ケーブルの両端はケーブルの特性インピーダンスと等しい50Ωの終端抵抗(ターミネータ)で終端することで1つのセグメントを構成する。セグメントの最長距離は500mで、1つのセグメントには最大100台までの端末を接続することが可能となっている。
  10BASE5の場合、標準同軸ケーブルに端末を接続するには、ケーブルにMAU(Medium Attachment Unit)を取り付ける。MAUはトランシーバとも呼ばれる。一方、ケーブルに接続されたMAUは、AUI (Attachment Unit Interface)ケーブルを介して、10BASE5の仕様に対応したLANカードに接続される。現在のPCは、LAN接続インターフェースをマザーボードがオンボードとしてあらかじめ持っているものが多いが、当時は10BASE5専用のLANカードが存在した。

10BASE2
  10BASE2もまた、幹線上のデータ伝送速度が10Mbpsのバス型LANだ。ケーブルは外被径5mm程度の細芯同軸ケーブル(50Ω)を用いる。このケーブルは、標準同軸ケーブルよりも安価なことからCheapernet(チーパーネット)と呼ばれたり、細い同軸のケーブルであることからThin Wire(シンワイヤ)などとも呼ばれた。10BASE2もまた、ケーブルの両端をケーブルの特性インピーダンスと等しい50Ωの終端抵抗(ターミネータ)で終端することで、1つのセグメントを構成する。セグメントの最長距離は10BASE5のそれよりも短く185mで、1つのセグメントに最大30台までの端末を接続することが可能だ。
 セグメント同士はリピータによって接続するが、リピータは最大4台まで用いることができるので、端末間の最長距離は925m(5セグメント)となる。
 10BASE2の場合、端末の接続には10BASE5のようにMAUを取り付ける必要がない。これは、10BASE2に対応するLANカードには、MAU機能が内蔵されているためで、MAUとLANカードを接続するためのAUIケーブルも不要となる。接続には、LANカードの10BASE2ポートに直接T型のBNC(Bayonet Neill Concelman)コネクタを接続、複数の端末に接続したこのコネクタ同士をケーブルによってつなぐことでネットワークを構築する。

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