TonerSaver（トナーセーバー）

　自社でプリンターのトナーを購入しているという企業の担当者さんは、毎年どれだけのコストがかかっているのか正確に把握しているだろうか。カラー1枚の印刷コストは約10円、10ページのプレゼン資料には約100円、これを10人に配布したら約1000円のコストがかかっている。では、全社規模ではどれほどになるのだろうか。ある試算※では、印刷コストは企業年商の1〜3％を占めることが分かっている。その中でも大半を占めるのがトナー代金であるという。　※スプライン・ネットワーク調べ　2014年

　今回のKeyレポで紹介したいのは、そんな印刷コストの目覚ましい削減を実現するソフトウェア「TonerSaver」だ。印刷コストのうち大きな割合を占める「トナーの使用量」をコントロールするソフトウェアであり、業種・業界を問わず幅広い導入実績を有している。また、6ヵ国で特許を取得している。

　TonerSaverは、アプリケーションとプリンタードライバの間で動作し、独自のアルゴリズムにより、レーザープリンターで使われているトナーの色濃度のみを調整する。そのためプリンターの機種やレーザー/インクジェットであるかなどの環境に依存せず利用できる。

　また品質低下の原因となる解像度は一切変更しないことで、プリンターの印刷機能を落とすことなく、高品質な仕上がりを実現。印刷結果が粗くなったり、小さい文字が読みづらくなることもない。

　スライドバーによりその都度設定をするほかに、削減ルールを一括設定することも可能である。全社規模、またはプリンターごとの一括設定にも対応。ファイル名に応じた削減ルールの自動適用といったこともできる。
　例えば、「マーケティング部8階東プリンターで、アプリケーションはExcel、更にファイル名に“報告書”を含むドキュメントは、すべて50％削減とする」という設定も可能になる。

　各クライアントから印刷ログを収集することも可能だ。印刷状況やトナー削減状況をCSVファイルで出力し、ExcelやAccessで統計管理できる。また、ログ収集について社員に通達することで、情報漏洩に対する心理的抑止力としての効果も期待することができる。

　TonerSaverの効果は、トナーを節約することによる環境保護への貢献などにも及ぶものだ。同製品は、2008年グリーンITアワード「審査員特別賞」、2009年グリーン購入大賞「審査員特別賞」、2010年環境効率アワード「特別賞」など、各種のアワードを受賞している。