従来のサーバシステムでは真の仮想化のメリットを引き出せない?!
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サーバ集約から、システムのクラウド化まで、仮想化を軸としたコンピューティング環境の整理・統合は、多くの企業で着々と進められている。しかし、同時に、そうした仮想化を進める中で、従来のサーバシステムにおける様々な問題が浮き彫りになりつつあることも事実。そして、それらの問題が仮想化/クラウド化の推進を阻害する大きな障害にもなっている。
●例えば、I/Oやメモリのボトルネック。CPUの処理性能が十分に向上し、1台1台の物理サーバ上で多くの仮想マシンが稼働可能だが、I/Oやメモリの性能がそれに対応できないことで、期待したほどにはサーバ統合が進まないというケースも多い。しかも、ネットワークストレージ利用が主流になっていることを考えれば、I/Oにかかる負荷は極めて大きいと言えるだろう。
●例えば、ラック背面のケーブリング。当然ながら、各々のサーバは単体で動作するわけではなく、ネットワーク、ストレージ、あるいは管理用など、様々なデータアクセスが必要となる。それにより、サーバ周辺のスイッチ類は膨大な数となり、ケーブル類が鬱蒼としたジャングルを形成しているというのは、特に珍しい光景ではないだろう。そうした状況はシステム管理者の作業負担を増やしたり、消費電力を無駄に増加させるばかりでなく、機器周辺の空調に支障をきたすこともありえる。
そのほかにも既存のサーバアーキテクチャには多くの問題が内在している。そして、それらはサーバそのものに視点を置いていては気づくことがなく、改善も図られにくいものばかりだ。しかし、ネットワークという視点で見つめ直したとしたら…。そうした発想のもと、シスコがまったく新たに設計したサーバ/コンピューティングアーキテクチャこそが、Cisco Unified Computing System(UCS)なのである。まずは、Cisco UCSが実際にどういうメリットをもたらすのかを見てみよう。
管理の効率化 |
iDCサービス提供までの時間を短縮し、売上倍増が視野に! |
【凸版印刷】 |
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システム統合 |
TCOを50%削減。省電力効果ももたらされ、CO2排出量は79%削減 |
【NTTデータ】 |
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仮想化の推進 |
最低3日間必要だった開発環境の立ち上げが、わずか6時間に! |
【カブドットコム証券】 |
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先進的な活用 |
更に海外では既に多数の導入成功例が! |
【ウィンターフロッド セキュリティ】
英国の金融サービス企業。データ量の爆発的増加への対応と、新たな市場機会への迅速な対応のために導入。これまで数週間かかっていたアプリケーション展開を数時間で行えるようにし、サーバ交換の費用も90%削減した。
【モーゼス コーン】
米国のヘルスケア企業。電子医療カルテと医療記録システムの構築に採用。他社サーバに比べて9万ドルのコスト節約を実現し、サーバ導入・設定の時間も96時間削減。
【パシフィックコースト】
米国の物流企業。SAP環境の可用性を高めるため、仮想環境を構築。冗長性が向上しただけではなく、プロビジョニング時間も1週間から30分へと大幅に短縮。
【スランバーランド】
米国の小売業者。より多くのサーバを人員増強なしでサポートするため、データセンタ用サーバに採用。120台のサーバをわずか2人の管理者で運用管理し、サーバ1台あたりのコストを1575ドルから80ドルへと削減。
Simplify |
高性能・高可用性は維持し、無駄を極限まで排除したシステムに! |
ネットワークからコンピューティング環境を見直すことで、極めてシンプルなシステムを実現。サーバ、ネットワーク、ストレージの接続を、システム全体で基本4種類のコンポーネントに集約しているため、ケーブリングを簡素化しつつ、ロスレスの接続環境を構築できる。必要なネットワークケーブルは、ファブリックインターコネクトとブレードサーバシャーシの接続のみ。
従来型アーキテクチャの場合は、8枚程度のブレードスイッチを収容できるブレードシャーシで60本以上のケーブルが必要になるが、ファブリックインターコネクトを冗長化した場合でも、ブレードサーバシャーシあたり最大8本のケーブルで済む。
Unify |
運用管理は1つのツールに統合。多数のサーバ設定もわずか数分で |
システム全体の運用管理は、1つのツール、すなわち、ファブリックインターコネクトに組み込まれた「Cisco UCS Manager」で統合的に行える。管理対象ごとに異なる管理ツールを使う必要がない上、システム全体を1つとして扱うことができるほか、必要に応じて論理的なパーティションに分けて管理することも可能。
更に、サービスプロファイルに各種設定情報を保持することで、ハードウェアリソースの抽象化を実現し、必要に応じてダイナミックにリソースを割り当てる「ジャストインタイムプロビジョニング」を実現している。これにより、仮に物理サーバがダウンしても、即座にほかの物理サーバにサービスを移すことが可能だ。
Scalability |
ラック1台から始められ、必要に応じて“ここまで”拡張できる |
Cisco UCSはCPUとメモリ、I/Oのバランスを重視することで、一般的なIAサーバに比べて高いパフォーマンスを実現。しかも、1システムで最大160〜320サーバを単一ドメインとして管理可能だ。例えば、サーバにIntel Xeon E7-4800シリーズプロセッサーを搭載したB440を採用した場合には、最大6400コアを1システムとして扱うことができる。
もちろん、必ずしも巨大なシステムで導入する必要はなく、例えば、1台のラックマウントサーバをスタンドアロンで導入し、その後、機器を追加していき、Cisco Unified Computing Systemを構成することもできる。しかも、規模が拡大しても、あるいはラックマウントサーバとブレードエンクロージャが混在した場合でも、前章で述べたように管理ポイントはずっと1つで済ませられるため、トータルコストが低く抑えられるというメリットにも注目すべきだ。
幅広い製品群 |
ブレードサーバだけではなく、ラックマウントサーバも選べる |
Cisco UCSのサーバコンポーネントは、ブレード型のほかに、ラックマウント型も用意されており、多彩な製品の中から目的や規模、環境に応じた選択が可能だ。拡張性と柔軟性に優れたブレードサーバは、システムの柔軟性、迅速性、及び、統合的な運用管理のしやすさで、総所有コスト(TCO)の削減に貢献。また、ラックマウントサーバは、CPU性能、メモリ容量、インターフェース、及び、内蔵ディスク容量などにおいて幅広い選択肢を提供している。
製品名 | Cisco Unified Computing System(Cisco UCS C200 M2 サーバ) |
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メーカー | シスコシステムズ合同会社 |
寸法 | 42.93(幅)×70.61(奥行)×4.32(高さ)cm |
質量 | - |
電源 | - |
筐体タイプ | ラックマウント(1U) |
プロセッサ | Intel Xeonシリーズ 5500または5600プロセッサー×1基または2基 プロセッサーの選択肢:Intel Xeon X5670、X5650、X5675、L5640、E5649、E5640、E5620、E5506、E5606 |
メモリ容量 | 12個のDIMMスロットがあり、16GB DIMMを使用した場合、最大192GBのメモリ (DDR3 registered DIMM、DDR3低電圧DIMMをサポート、アドバンスドECC、ミラーリングオプション) |
内蔵HDD | 前面アクセス、ホットスワップ可能な2.5インチ SAS/SATAドライブ(最大8台)、または前面アクセス、ホットスワップ可能な3.5インチ SAS/SATA ドライブ(最大4台) |
その他ドライブ | オプションの24x CD-R/RW DVD±R/RW 読み取り/書き込み光学式ドライブ |
LANインターフェース | 10Gbpsイーサネットと業界標準のFibre Channel over Ethernet(FCoE)ファブリック |
その他インターフェース | - |
OS | - |
その他特記事項 | 上記はラックマウントサーバ標準機種の「Cisco UCS C200 M2」のスペックであり、Intel Xeonプロセッサー E7-4800番台の搭載(4ソケット)に対応した4Uモデル「Cisco UCS C460 M2」まで、幅広いラインナップを提供。更にブレードサーバモデルも用意している。 |
製品サイトURL:http://www.cisco.com/web/JP/product/hs/ucs/index.html |
製品・サービスの取扱い企業
シスコシステムズ合同会社
部署名:シスココンタクトセンター
TEL:0120-092-255 (フリーコール:携帯含む)
URL:http://www.cisco.com/jp/go/contactcenter/
備考: | 電話受付時間: 平日 10:00〜12:00、13:00〜17:00 |
掲載企業
シスコシステムズ合同会社
URL:http://www.cisco.com/jp/