株式会社セールスフォース・ドットコム（SFDC）は、エンタープライズ規模で顧客志向のアプリケーション開発を行なえるプラットフォーム「Heroku Enterprise」を拡張する新機能“Heroku Private Spaces”などの提供を開始した。

　「Heroku Enterprise」は、Salesforceとの自動連携を図ることで、柔軟性に優れたアプリケーション開発を行なえるプラットフォーム。今回、新機能が提供されることで、開発者向けのツールに加え、企業レベルの制御基盤を提供でき、開発者はApp Cloud内で共有されるネットワーク、データ、認証基盤を利用して、コネクテッドアプリケーションを構築できる。また、高度なアプリケーション運用を図れ、クラウド上でよりセキュアで柔軟なアプリケーション資産管理を行なえる。

　“Heroku Private Spaces”では、Herokuが提供するアプリケーション実行環境やDB機能を、顧客ごとにネットワーク的に分離し、配置することで、堅牢なセキュリティを提供する。これにより、高いレベルのセキュリティ基準が要求されるデータを取扱うアプリケーションを、Herokuの柔軟なプラットフォームを活用しながら、より安全に運用できる。また、レガシーシステムからSalesforceが信頼するインフラや顧客のオンプレミスデータに直接アクセスできる。

　“マルチリージョン対応”では、アプリケーションやDBを構築するためのHerokuの機能群を配備できる場所が、従来の米国東海岸または欧州のデータセンターに加え、東京からも、アクセシビリティやコンプライアンスなどの要件に応じて選択し、展開できる。これにより、日本のユーザ向けのサービスを国内に配備できるため、アプリケーションの応答速度が向上する。

　“シングルサインオン対応”では、Active Directory、LDAP、Salesforceなどが提供する認証機構を使用して「Heroku Enterprise」にログインできるため、アプリケーションの開発・運用を担当する部門は、自社内の標準に合わせたアクセス管理ポリシーとHerokuのアクセス権限管理を統合でき、一貫した情報資源の運用を図れる。

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