株式会社野村総合研究所（NRI）は、一般社団法人久山生活習慣病研究所との共同研究で開発した、生活習慣病指導支援システム「健康みらい予報」の機能を拡張した新バージョンの提供を開始する。また、サノフィ・アベンティス株式会社に提供し、5月以降、サノフィ・アベンティスのMR（医薬情報担当者）を通じて、医療従事者による患者指導に活用を開始する。

　「健康みらい予報」は、疫学ビッグデータ“久山町研究”を活用している。住民1人ひとりの問診や検査結果をもとに、“生活習慣病”の糖尿病や心血管病（心臓または脳の血管に生じる病気）の10年間の発症リスクを算出し、特定の検査項目の値が上下した時の発症リスクの変化をシミュレーションする。

　今回、心血管病予測モデルの機能“血糖値インジケーター”が追加された。心血管病の発症に対する危険因子の血糖値（HbA1c）やコレステロール、中性脂肪などを低減していくことで、“心血管病の10年間の発症確率”“同性同年齢とのリスク比較”“予測血管年齢”の改善度合いを定量的に予測でき、シミュレーションデータを“治療”の領域で診療・指導に活用できる。

　これにより、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病が発症するリスクの評価結果を、医療従事者と患者が一緒に見ながら、血糖値管理の意義を理解し、改善の必要性や改善すべき項目についての目標を設定する上での“コミュニケーションツール”として活用できる。

　今後も久山生活習慣病研究所と共同研究を行ない、「健康みらい予報」で扱う予測対象疾患の拡充や、発症予測を利用した新たなサービスを提供する予定。

　　※製品ニュースに関するお問合せ ：

　　※関連キーワードのリンクは自動で行っているため、適切でない可能性があります。ご了承ください。