オートデスク株式会社は、製造業向け3次元設計ツール「Autodesk Inventor」などの新バージョンの日本語版を、4月4日より順次出荷する。

　「Autodesk Inventor」は、産業機械や自動車などの輸送機器、コンシューマ向け製品、プラントなど様々な分野で使用されている3次元設計ツール。今回の新バージョン「Autodesk Inventor 2009」では、PC上でデジタルデータを基に行なわれる“デジタルプロトタイプ”（デジタルによる試作）に対応するなど、製造業の製品設計に求められる機能が強化されている。また、Windows Vista環境や64ビットOSに標準対応し、使用可能なメモリ容量が拡大され、大容量データへの対応が可能となった。

　アセンブリ（組み立て工程）作業で詳細形状表示不要なパーツの表示を、シンプルな仮形状に置き換えられる“アセンブリの代替機能”が搭載され、データの軽量化とメモリ消費抑制が可能となり、パフォーマンスが向上している。また、データの相互運用性も強化され、3次元CAD「SolidWorks」／「Pro／ENGINEER」やUG-NXデータのインポートと、PTC GraniteデータやParasolid形式のインポート／エクスポートが可能となり、異なるファイル形式によるデータ交換をスムーズに行なうことができる。

　“デザイン アクセラレーター”では、設計条件の入力で最適な機械要素を自動作成／配置する機能が強化された。“グリップスナップ機能”では、画面上に表示された形状をポインタでつかむ操作でパーツの移動／回転が可能となり、アセンブリの拘束条件を一時解除して自由に動かせることで、設計初期段階の構成部品の配置検討をスムーズに行なうことができる。また同社は、製造業向けの各種デジタルプロトタイプを推進する製品の新バージョンとして、機械設計用2次元CAD「AutoCAD Mechanical 2009」と電気制御設計用2次元CAD「AutoCAD Electrical 2009」も、4月4日より出荷する。

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