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「運用の品質」に関する特集



 ICT運用品質の把握は、従来あまり意識されておらず、コントロールもされてこなかった。しかしより正確に、より安定的な運用を目指すためには、ICTシステムの運用品質管理も重要な要素であることは自明である。 JUASでは5年前から運用実態調査の中で、ICT運用の品質問題にも取り組んでいる。 まず、【1】稼働に関する品質である。これはユーザニーズを基に定義されるサービス提供時間(稼働時間)とそれに付随する幾つかの指標で評価できる。 次に、【2】運用の容易性もICTシステムの重要な運用品質になる。運用担当者にとっては、安定・安全運転を継続するため、操作ミスが起きにくく、セキュリティ問題等を未然に防ぐ仕組みがあることは大変心強い。 更に、システムのハードやソフトウェア、オペレーションミス等の【3】障害時対策と、地震や火事、テロによる【4】災害時対策がある。これらの運用品質はすべてシステムの重要度でその深さが決まるので、一律に調査、評価ができない難しさがある。 現在のJUASの調査方法は、上記4つの視点を幾つかの評価項目に分け、それぞれに対し、(1)目標値があり、実行されている。(2)目標値はあるが、実行不十分。(3)目標値はなく、実行もされていない。という三択回答を求めている。 以下2013年版の調査結果を掲載する。


カテゴリ  統合運用管理 |




 ICT運用品質を議論する時の指標として、「システム基盤の非機能要件」が真っ先に挙げられる。非機能要件とは、対象業務の業務機能要件以外の要件を指す。具体的にはシステムの稼働率(MDT)や平均障害回復時間(MTTR)、クライアントへの応答時間などである。SLAの中に組み入れて利用されることも多い。 しかし今や、ICT運用の本質は「正確で安定的な運用」を担保した上で、ユーザへの「適正なサービスの提供」という次元に入ったと考えるべきである。業務システムの実現は、以前のように単一のシステム基盤に沢山の業務システムを乗せるのでなく、業務システムごとの品質要件にあったシステム基盤を選ぶことも可能になりつつある。 そうした場合、ICT運用の品質管理やその指標はどのようにすればよいだろうか。まず業務システムごとのプロファイリングから始める必要がある。その際に考慮する要素は、業務システムの重要度と事業継続リスクである。その視点から要求運転時間、許容障害回復時間、セキュリティレベルなどが決められるべきである。 加えて「第3回 ICT運用コストの最適化(1)一番の近道はコストの見える化」で記述した、業務システム毎の運用コストや連鎖コストがあると更に充実する。図9-1ではその関係を図示した。プロファイリングの結果、業務が要求する運用品質と大きなギャップがある場合は早急に是正する。逆に過剰な運用品質であった時は、次回の再構築(マイグレーション)などで適正化を図りICT運用コストを下げることができる。 このようなプロファイリング情報を経営者やユーザ責任者と共有して、企業の中長期ICT計画に取り入れることでICTの運用品質は確実に適正化に向かうだろう。更にクラウドの導入判断やその際のSLA擦り合わせ、サーバ仮想化のグルーピングなどにも役立つ。


カテゴリ  システムコンサルティング |



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