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» 2018年12月12日 08時00分 公開

2019年4月までに何を準備すればよいか:専門家が解説「働き方改革法」罰金にならない最低ラインはどこ? (1/4)

違反企業には罰金が課される可能性もある「働き方改革関連法」。広範にわたる法改正があるが、果たして最低限、守るべきラインはどこだろうか。対策方法を聞いた。

[土肥正弘,ドキュメント工房]

 いわゆる「働き方改革関連法」が2019年4月から施行される。

 今回の法改正では「雇用対策法」「労働基準法」「労働時間等設定改善法」「労働安全衛生法」「じん肺法」「パートタイム労働法」「労働契約法」「労働者派遣法」のそれぞれが改正されることから、企業の人事総務部門では対応を急ぐ必要がある。そのためには、まず「何が変わり、何をしなければならないのか」を整理しなければならない。

 働き方改革関連法の柱は「働き方改革の総合的かつ継続的な推進」「長時間労働の是正と多様で柔軟な働き方の実現等」「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」の3つだ。社会保険労務士法人である迫田・村上リーゼンバーグの村上剛久氏は この3つの骨子に沿って「企業がまず対応すべき、優先度の高い項目は5つある」と整理する。

 本稿では村上氏の講演を基に、緊急度の高いポイント5つに話題を絞り、それぞれの概要と対応方法を整理する。

社会保険労務士法人 迫田・村上リーゼンバーグ 村上剛久氏

本稿は「奉行クラウドフォーラム2018」(オービックビジネスコンサルタント主催、10月12日)における村上剛久氏の講演を基にしている。


緊急性が高い対応ポイントはどこにある?

 村上氏によると、働き方改革関連法の3つの柱「働き方改革の総合的かつ継続的な推進」「長時間労働の是正と多様で柔軟な働き方の実現等」「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」に沿って改正される各種法令のうち、対応を特に急がなければならないのは次の5点(注記のないものは2019年4月から施行)だ。

  • 労働基準法改正関連
    • (1)年次有給休暇の取得義務化
    • (2)長時間労働を抑制するための措置(残業時間の上限規制は大企業で2019年4月から、中小含む全企業で2020年4月から/60時間超の残業代引き上げは全企業で2023年4月から)
    • (3)高度プロフェッショナル制度の創設
  • 労働安全衛生法改正関連
    • (4)労働時間の適正把握の義務化
  • 労働契約法・パートタイム労働法・労働者派遣法改正関連
    • (5)同一労働同一賃金の制度化(大企業は2020年4月から、中小含む全企業で2021年4月から)

図1 「働き方改革法」施行スケジュール

 以降では、この(1)〜(5)のポイントを整理し、それぞれの対処法を整理する。

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