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» 2018年11月30日 08時00分 公開

イベントレポートアーカイブ:請求書の山から脱出した管理部門がこっそり教える「RPAを使いこなすワザ」 (1/2)

堅調に売り上げを伸ばすある成長企業は、毎月の請求書の山に苦しむ。だが、RPAを効果的に導入することで、管理部門の処理は劇的に変わった。大きな効果を生むためには、導入するだけではなく「一工夫」が必要だという。

[土肥正弘,ドキュメント工房]

 RPAが広く知られるようになって、数年がたつ。ただ、RPAの導入効果は分かっていても、「RPAに適した業務は」と聞くと、答えに詰まる企業もあるだろう。だが、どこの企業でもRPAを導入することで業務の省力化を期待できる部門がある。それが、管理部門だ。RPAブーム火付け役の1社である、RPAホールディングス管理部門責任者の浦田隆治氏が、同社管理部門におけるRPAの導入事例を基にRPAの導入ポイントを語った。

成長企業の悩みのタネ――売り上げとともに増加する販管費

 RPAホールディングスは、デジタルレイバープラットフォーム「BizRobo!」を開発、販売するRPAテクノロジーズを傘下に置き、デジタルレイバーの新規事業への投資および企業へのコンサルティングサービスを提供する。同社は、ここ最近、売り上げを大きく伸ばす。だが、成長企業ゆえに抱える問題もある。それが、管理系業務だ。

RPAホールディングス 経営管理部の浦田隆治氏 RPAホールディングス 経営管理部の浦田隆治氏

 ビジネスが拡大すると、その分受注管理や帳票管理といった管理系業務も増加する。業務量が増加すれば、1人当たりの負担も増えるため、管理部門の人員増強を検討しなければならない。当然、そうなると人件費や販管費は増え、コストの圧迫につながる。売り上げが年々拡大するRPAホールディングスもこの問題に悩んでいた。

 だが、RPA導入においてある工夫をしたことで、部門の体制を変えることなく、管理業務を効率化できるようになったという。さらに、従来は、毎月約50時間を費やしていた請求書の発行、作成業務を5分の1にまで短縮できたというが、どう工夫したのだろうか。これから、同社の管理業務におけるRPA活用法について説明しよう。

RPAの導入で重要なのは「どこをロボット化するか」

 RPAホールディングスが管理系業務の中でも特に悩んでいたのが、請求書の発行、作成業務だ。請求書の処理は毎月発生する定型業務であり、たとえ業務量が多い月であってもそのスケジュールは変えられない。忙しい時期であっても、作業量の平準化は難しく、月内の繁閑差は広がる一方だった。

 従来の請求書作成のプロセスをフロー図にしたのが図1だ。受注が確定したら、まず事業部門から請求書一覧を取り寄せる。請求書一覧に新規顧客がある場合は、顧客マスターに新規登録する。その月の請求対象となる顧客マスターが整った時点で、請求額など必要な項目を帳票管理システムに入力する。その後、入力内容を目視で確認し、仕訳入力に移る。ここでも、会計システムに入力された仕訳データに間違いがないかどうかを目視で確認し、請求書を出力して郵送の手配をする。この一連の作業を全て人手で行っていた。月の請求業務に掛かる作業時間は、平均して50時間だったという。もちろん、取引量が増えると、この請求業務も増えるため、1人当たりの負担も大きくなり、人的エラーの発生原因にもなる。

図1 RPA導入前と導入後の業務フローの違い(白=人間、オレンジ=ロボット) 図1 RPA導入前と導入後の業務フローの違い(白=人間、オレンジ=ロボット)
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