メディア

Windows 10導入方法は? Windows 7サポート終了後の疑問を整理するIT導入完全ガイド(4/5 ページ)

» 2018年05月21日 10時00分 公開
[吉村哲樹オフィスティーワイ]

Feature Updateの延期やスキップも可能だが……

 第一に考えるべきは、Feature Update適用前に行うテスト項目の範囲を、なるべく絞り込んで効率的に行うことだ。マイクロソフトは、Feature Updateに含まれるアップデートの具体的な内容を公表していないが、サードパーティーから情報を得られる場合もある。

 例えば、Windows 10移行の支援サービスを提供している富士ソフトでは、マイクロソフトとの密接な協業体制を通じて得られる技術情報や、自社で行うさまざまな検証作業を通じて得た情報を基に、顧客にFeature Update対応のアドバイスを行っている。こうしたサードパーティーのサービスを利用して、Feature Updateごとに重点的にチェックすべき項目をある程度絞り込むことも可能だ。この「絞り込み」の経験を順次積み重ねていけば、将来的には最低限の動作チェックのみでFeature Updateを毎回軽々と乗り越えられるようになるかもしれない。

 次に考えられるのが、「Windows Server Update Services(WSUS)」や「Microsoft System Center Configuration Manager(SCCM)」の機能を使い、Feature Updateを延期、もしくはスキップしてしまうという方法だ。Feature Updateを自動的に走らせるのではなく、WSUSやSCCMを使って管理者が能動的に制御することにより、アプリケーションの動作検証作業が終わるまではアップデートが適用されないようにする、もしくは思い切って適用をスキップしてしまうことも可能だ。

 ただし、Windows 10のサポート期間は「Feature Updateがリリースされてから18カ月間」と定められている。これを超えるとセキュリティ更新プログラムが提供されなくなってしまうため、未来永劫Feature Updateを回避し続けるわけにはいかない。ちなみに1回スキップできたとしても、次のFeature Updateがリリースされるまでの間に動作検証を行わなくてはならず、かえって時間に追われることになりかねない。Windows 10への移行に際しては、こうした点を考慮しながら、あらかじめアップデート適用のポリシーを定めておくことが重要だ。

表1 製品ライフサイクルのファクトシート 表1 製品ライフサイクルのファクトシート。2018年4月30日にリリースされたVersion 1803は2019年11月12日がサポート期限だ ※:Enterprise and Education editions for versions 1511, 1607, 1703 and 1709 will receive an additional 6 months of servicing after the end of service date. Note: Not all features in an update will work on all devices. A device may not be able to receive updates if the device hardware is incompatible, lacks current drivers, or is otherwise outside the original equipment manufacturer’s (OEM)support period.(出典:Microsoft)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

会員登録(無料)

製品カタログや技術資料、導入事例など、IT導入の課題解決に役立つ資料を簡単に入手できます。