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営業教育にUターン、Web会議サービスが企業を成長させる鍵だった事例で学ぶ!業務改善のヒント(2/5 ページ)

» 2018年04月11日 10時00分 公開
[小池晃臣タマク]

移動せずして、営業同行が4倍に増える?

 例えば、V-CUBEは顧客の往訪に関する経験値を積む手段として活用されている。あしたのチームが提供する人事評価制度のサービスでは、システム/サービスの営業や構築コンサルティングを「コンサルタント」、実際に企業が評価制度を運用する際のサポートを「コンシェルジュ」という職種が行っている。

 運用サポートを担当するコンシュルジュは毎月1回顧客のもとへ訪問し、目標の立て方のアドバイスや面談方法のレクチャー、評価分析資料の共有などを行う。同社はこのコンシェルジュの育成を効率化すべく、顧客への訪問の際にはベテランがV-CUBEを使って参加する仕組みとした。同社 営業本部 営業推進部でコンシェルジュの育成やマネジメントを担当する池田恵氏は、次のように語る。

 「以前はベテランのサポートが必要な社員に対し、実際に足を使って同行していましたが、移動の時間などを考えると制限がありました。しかし、2018年1月にWeb会議でオンライン同行ができるようになったことで、若手が勉強する機会を大幅に増やせています。私自身も、この取り組みが始まった1月だけで10回ほど他のコンシェルジュの訪問に遠隔で同行をしていますので、実際に自分でお客さまを訪問した3回と合わせると、13回分の経験値が得られています」(池田氏)

 顧客に対し「社外の人事部」のような役割を果たすコンシェルジュは、企業ごとの課題の違いを理解し、それぞれに最適なサービスを提供することが求められるが、そのためには経験値が必要だ。V-CUBEを通して、全国の現場から経験や知識を得られることは大きいという。また、コンシェルジュたちからの評判もよく、「こういう質問にはこう回答すればいい、ということが分かる」「移動のための時間とコストが減ることもありがたい」といった声が寄せられている。

池田 恵氏 あしたのチーム 営業本部 営業推進部 池田 恵氏

 池田氏は、2015年8月にあしたのチームに入社。当初は営業アシスタントとして従事していたが、2016年に新たな職種として「コンシェルジュ」が加わったことから、キャリアチェンジを図った。その後、高松支社でコンシュルジュとして地元コンサルタントの支援に従事。現在は営業推進部で全国のコンシェルジュのサポートと育成を行っている。

「今ではV-CUBEがないと1日のスケジュールが成り立たないほどに、私たちの仕事に浸透しています。今後もコンシュルジュを育成するに当たって、さらに活用の幅を広げていければと思っています」(池田氏)

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