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» 2018年03月12日 10時00分 公開

IT導入完全ガイド:脱Excelニーズは満たされるか? 「業務アプリ開発プラットフォーム」の選び方と注意点 (1/5)

Excelをフル活用中の企業は、マクロの改修や共有に課題を抱えている。解決法に業務アプリ開発プラットフォームが挙げられるが、どのようにExcelから移行できるのか。

[土肥正弘,ドキュメント工房]

 業務現場のシステムを業務部門自身の手で作れるのが「業務アプリ開発プラットフォーム」。Excelによる業務プロセスがビジネススピードに付いていけなくなる中で、クローズアップされていることを前回は述べた。今回は、幾つかのツールを例にとって、導入時にチェックしておきたいポイントを考えてみる。

「業務アプリ開発プラットフォーム」の選び方のポイントは?

 基幹系システムをはじめ営業や販売系システム、CRMシステム、分析系システムなどには大切な情報資産が存在する。既に利用中のこれらにできるだけ変更を加えず、目先の特定業務に役立つアプリを業務部門の中で作ろうというのが「業務アプリ開発プラットフォーム」を利用する主な目的だ。従来Excelでこなしてきたような仕事を、ロジックは大きく変えずにアプリ化することで、チームでの仕事を効率化しようという発想で利用するのが適切だ。

 前回記事でExcelを業務システムとして利用する際の問題点を指摘したが、本稿ではその項目に沿って製品選びの着目ポイントを考えることにしよう。

Excel方眼紙の代替を考えるときは

 Excel方眼紙で「帳票」を作成し、メンバーに記入させるといった業務フローの場合、アプリ化すれば、帳票用のExcelファイルを配布し記入後回収して集計したり、メールに記載された報告内容をExcelファイルに転記したりする手間がなくなり、転記ミスも防げるようになる。また、メンバーによる入力が適時に行われれば、集計が即座にでき、ほぼリアルタイムにレポートを手にできる。

 レポート出力の場合も、基幹系システムからのデータ転送・入力を自動化する、あるいは直接基幹系データベースに接続して新鮮なデータを抽出できるので、週次や月次の集計ではなく日次あるいは必要なタイミングでレポートが入手でき、分析・対応の迅速化につなげられる。

 このような使い方は、どの業務アプリ開発プラットフォームでも簡単に実現できる。特にExcel方眼紙と同じ操作性でアプリ作成できる側面を強く打ち出しているのがグレープシティの「Forguncy」や、ネオジャパンの「AppSuite」だ。画面に方眼が表示されて構成部品をドラッグ&ドロップしていき、それぞれの部品に入力制限や計算式、データの取得先などを設定していけばよい。AppSuiteの場合は既存の帳票の画像を貼り込み、その記入欄に重ねるようにして部品をはめ込むこともできる。できた帳票は既存のフォーマットそのままになるので、エンドユーザーの違和感を少なくする効果がある。

 問い合わせ記録管理や案件管理、資産管理、あるいはPCなどの持ち出し備品申請、承認などの業務への利用が広がっているようだ。

AppSuiteの画面デザイン例 図1 AppSuiteの画面デザイン例。左の部品リストのアイコンを中央の方眼表示部分にドラッグしてサイズなどを決めていき、右の部品の設定で入力制限などを行う。問い合わせ対応状況を報告する入力画面設計例(出典:ネオジャパン)
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